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低賃金のために貧困にあえぐ勤労世帯が記録的な数になる [海外メディア記事]

   職に就いてはいても、賃金が低すぎて最低限の生活すら危ういという状態の世帯が記録的な数になっているという。これはイギリスのことではあるが、日本に無関係とはとても言えない。格差や貧困問題は、どこの国でも深刻である。経済がグローバル化する中、今日のイギリスの問題は、明日の日本の問題になるに違いない。


 文中に出てくるが、ゼロ時間契約(Zero-hour contract)に基づく労働形態が、貧困に拍車をかけているようだ。ゼロ時間契約とは週当たりの労働時間数が保証されず、就労時間に応じた賃金を払う契約のようだ。こういう「柔軟な」契約による労働が増大することで、失業していなくとも、最低限の生活さえ成り立たない人々があふれかえるという事態が生じているようだ。「アベノミクス」と言葉だけで浮かれていると、こんな現実が確実にやって来るのである。



 以下は、イギリス『ガーディアン』紙の記事の抄訳である。



 Record numbers of working families in poverty due to low-paid jobs 

Gwyn Topham
The Guardian, Monday 24 November 2014

http://www.theguardian.com/society/2014/nov/24/record-numbers-working-families-poverty-joseph-rowntree-foundation



「 低賃金のために貧困にあえぐ勤労世帯が記録的な数になる


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 ジョゼフ・ラウントリー財団( Joseph Rowntree Foundation)の最新の年次報告書によると、不安定で低い賃金の職のために、貧困にあえぐ勤労世帯の数が過去最高になっているという。過去一年間に職を見つけた人の3分の2は生活賃金(living wage:最低生活ができるだけの賃金のこと)に満たない賃金で働いているからである。


 同財団は、多くの人が低賃金の罠にはまっているというイメージを描いている。過去十年間で、低賃金労働者の5分の1しか、もっと賃金の高い職に移ることができなかったからだ。


生活賃金(living wage)は、全国平均で時給7.85ポンド(=1439円)、ロンドンでは時給9.15ポンド(=1678円)であるが――これは、法定最低賃金の時給6.5ポンド(=1192円)よりもずっと高い数字である。




 ・ 勤労世帯と失業者世帯の貧困 (単位は百万)

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 濃い青の棒グラフは「失業者世帯あるいは退職者世帯」の貧困者数
 薄い青の棒グラフは「勤労世帯」の貧困者数 




 今や、失業者世帯と同数の勤労者世帯の人々が貧困状態にいるわけだが、これは、ゼロ時間契約(zero-hours contracts)やパートタイムによる不安定な労働や低賃金の自営の労働が各方面で増加したことが一因である。


 ほぼ140万人もの人が、最低労働時間の保証のない疑わしい契約で働いていて、そのほとんどは外食サービス、障害者施設、小売業、自治体の業務などである。その一方、自営業の収入は5年前に比べて13%も減った。


 フルタイムで働いている男性の平均賃金は、2008年から2013年にかけて時給13.90ポンドから12.90ポンドに、女性は10.80ポンドから10.30ポンドに減少した。


 報告書によると、この10年間のCPI(消費者物価指数)が30%増加したという数字を認めたとしても、食料費や光熱費や交通費の上昇はその数字を上回っている。


 
・ 2003年以降の物価の変動



Record numbers of working families in poverty due to low-paid jobs _ Society _ The Guardian.jpg

 黒:CPI  オレンジ:燃料代 青:水道代その他
 薄オレンジ: 食費と飲料費 灰色:服飾費




 ジョゼフ・ラウントリー財団の所長のジュリア・アンウィンによれば、この報告書は、比較的短期間に英国社会に本当の変化があったことを示しているという。「経済が回復しても、貧困状態で生活している人がこんなにも多いということは心配です。これはリスクであり、放っておけない無駄でありコストです。これほど多くの人が苦しんで毎日のやりくりをしている状態では、十分な経済のポテンシャルに達することはないでしょう」。

 「英国の貧困に取り組むには包括的な戦略が必要です。それは、貧困の根本的な原因、たとえば低賃金や生活に欠かせない公共料金や食費にお金がかかりすぎるといった原因に取り組まなくてはならないのです」
  





」(以下略)






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