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日常的に見かけるサディスト [海外メディア記事]

  かつて「暗黒の3要素」に触れた記事を紹介したことがあった。「素敵な女性はなぜ悪い男にほれるのか?」(http://shin-nikki.blog.so-net.ne.jp/2010-03-09)。

 下でも出てくるが、「暗黒の3要素」とは、ナルシシズム(自己に関する妄想)、サイコパシー(他者の痛みがわからず、衝動的で、スリルを求めたがり、危険を厭わない精神病質)、マキャベリズム(人を利用することしか考えず、人をあやつって詐欺などお構いなしの行動)の三つである。


 その「暗黒の三要素」を提唱した研究者が、それに「日常的なサディズム」を加えようとしているらしい。ポーラス博士は、「いやな人間」とはどういう人間なのかを究めようとしたいのだろうか? それを紹介する『ニューヨーク・タイムズ』の記事より。


 ちなみに、冒頭に出てくる「クラスメートに罵声を浴びせて自殺に追い込んだ卑劣な女性たち」とは、15歳のフィービー・プリンスを自殺に追いやったクラスメートの女性たちが“mean girls”と呼ばれたことによる。その次の、「笑みを唇に浮かべながら…学生にきびしい質問を浴びせる大学教授」については知らない。まあ、そんな例はそれこそ「日常的に」沢山あることだろう。







 
‘Everyday Sadists’ Among Us

By JAN HOFFMAN
SEPTEMBER 16, 2013, 4:50 PM


http://well.blogs.nytimes.com/2013/09/16/everyday-sadists-among-us/







 私たちの中にいる「日常的なサディスト」


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 「サディスト」という言葉からすぐに何を連想するか試してください。

 そして、あなたの答えは・・・・ハンニバル・レクター? サド侯爵? 


 実は、極端な犯罪行為や性的拷問の代表例を思い浮かべるまでもなかった。寮の二部屋離れた友人を思い浮かべてもよかったのだ。ビデオ・ゲームのキャラクターの脳天をかち割りながらランチ・タイムを過ごす友人のことを。


 少なくともある程度の痛みを、直接・間接をとわず、他人に負わせることを楽しんでいる人と、私たちは毎日関わりをもっている。クラスメートに罵声を浴びせて自殺に追い込んだ卑劣な女性たちのことを思い出してみよう。または、野蛮でかすかな笑みを唇に浮かべながら、もじもじして何も答えられない学生にきびしい質問を浴びせる大学教授のことを思い出してみよう。


 
 ブリティッシュ・コロンビア大学の心理学の教授であるデルロイ・L.ポーラス(Delroy L. Paulhus)は、そのような人を「日常的なサディスト(everyday sadist)」と呼んでいる。


 「それはスペクトル状に存在しています」と彼は言った。「ホッケーの試合でも起こりうることでしょう、味方選手が相手選手をぼこぼこに殴ると観客は立ち上がって狂喜するでしょう。やって当然と思う相手に対するリベンジに対してね。ざまぁ見ろという喜び(schadenfreude)です」。



 しかし、どこにでもサディストはいるものだと認めるのは不安だと、エモリー大学の心理学の教授で人格障害を研究しているスコット・O.リリエンフェルド(Scott O. Lilienfeld)は述べる。「そこで、私たちはこう考えようとするのです、「一方にサディストたちがいて、そして他方に、サディストでない私たちがいる」とね」。


 サディズムについての研究はほとんどない。研究室で実験すると倫理的・道徳的な難問が生まれるからである。参加者を募集することもハードルとなっている。


 専門誌“サイコロジカル・サイエンス( Psychological Science)”に今月発表された研究論文の中で、ポーラス博士と共同研究者は、他人の苦しみに快楽を見い出す傾向がある普通の人々を識別するためのアンケート調査と実験について詳しく述べた(http://pss.sagepub.com/content/early/2013/09/09/0956797613490749.abstract)。


 この研究の最初の実験では、日常のサディズムがアンケート調査と相関関係をもつかどうかを知るために、研究者は71名の心理学の学生に参加してもらった。表向きは「人格と、困難な仕事に対する耐性」を理解するという名目のもとに。


 
 学生たちは次の仕事の内のどれかを選ぶことになった。虫を殺す(害虫駆除業)。害虫駆除の補助(駆除業者のアシスタント)。トイレの清掃(衛生施設業)。氷水の痛みを耐える(寒冷地での仕事)。参加者のうち、約53%は害虫駆除かそのアシスタントを選び、34%はトイレの清掃を選び、13%は痛みを耐えることを選んだ。仕事を選んだ人の男女比にバラつきはなかった。



 害虫駆除になることを選んだ学生には、生きたダンゴ虫が入っているコップが3つ与えられた。虫を擬人化するために、そのそれぞれにはマフィン、アイク、トッツィーという名前が与えられていた。害虫駆除の学生は、改造したコーヒー・ミルに虫を入れ、ふたを閉めて、虫を粉々に挽くように指令された。


(ビビる読者もいるだろうから、ひと言。秘密の壁があって三匹の虫に危害はなかった。マシンは粉砕するような音を出すが、「実験で危害がおよんだ虫は一匹もいなかった」と研究者は述べた。)


 指定の課題の最中でも、1~2回実行した後で害虫駆除の実験を辞退する参加者もいた。しかし、もっと虫を殺そうかと申し出る参加者もいた。


 自分が行った「仕事」に対する感情的な反応をどう評価するかを問うアンケートで、3匹の虫をすべて粉々にした害虫駆除の学生は最も高得点を得て、その仕事を最後までやれなかった人やアシスタントに回った人よりもずっと大きな喜びを得たと述べた。その研究の第二の実験は、サディストがどの程度まで罪のない犠牲者を傷つけるかを見るものだった。


 2002年、ポーラス博士とその共同研究者は、「暗黒の三要素(Dark Triad)」と彼らが呼ぶ性格群を提唱した。その三要素とは、ナルシシズム、サイコパシー、マキャベリズムである。これらの要素は、現在刑務所に入っている訳でも治療に通っている訳でもない多くの人々に見られるものなのである。


 「それは、日常的に出会う中で、人から不快だと評価される人格の分類です」とポーラス博士は語った。彼は、日常的なサディズムがその性格群に加えられるべきかどうかを研究してきたのだ・・・もし加えられれば「暗黒の四要素(Dark Tetrad)」ということになる。



 「サイコパスは、人々から利益となるようなものを引き出そうとし、そのために人を傷つけても気にしません」と彼は言った。「しかし、サディストは人を傷つけるチャンスを探し、自分の快楽のためにそれを長引かせようとします」。


 研究によると、サディストは、怒る原因がないのに、その行為に時間や労力がかかっても、人を傷つけようとするらしい――ただ一つの報酬は、残酷な目に合わせることから得られる快楽なのである。ポーラス博士は、アンケート調査によって、どの参加者がサディスト的な選択をするかを予測できるかどうか確かめたいと思った。



 再び、71名の心理学の学生に、「暗黒の三要素」を調べる調査表の設問だけでなく、「敗者に対して面と向かってあざけりの言葉を投げつけるのは楽しい」とか、「人を傷つけるのは楽しい」とか「カーレースで一番楽しみなのは事故だ」といった新しい設問が課された。

 

 (その後)参加者は、コンピュータゲームで、おそらく別の部屋にいる対戦相手と競争することになった。勝った者は、ホワイトノイズ(=広い周波数領域にわたる電気ノイズ)の音とともに、敗者に爆撃を加えることができた(その衝撃度は0から10までのレベルに分かれている)。「対戦相手」は常にゼロを選んだので、勝者の選択は報復の必要性に基づいてはいなかった。


 しかし、グループの半分は、爆破を先延ばしにしなければならなかった――まず彼らは、無意味なテキストの中で文字をカウントするという退屈な作業を終えなければならなかった。それが済んでやっと、爆破することができた。

 
 アンケートでサディズムの最高点をとった参加者は、残酷になれるチャンスのために、余分な作業をより喜んでこなしていた。ナルシストやマキャべリストはそれほど喜んで作業をしていなかった。


 ポーラス博士は、この研究が、日常よく見かけるサディズムは他の性格には見られない性質をもっていることを確立する一助になるだろうと感じている。


 しかし、あの殴られたホッケーの相手選手がストレッチャーで運ばれていくときに、自分は生きていることを示すために手を振るとしたら、敵のチームの「ファンであっても拍手を送るものです。だから、彼らにも人の痛みに共感する部分はあるのです」。「日常的なサディスト」といっても、残酷な部分の合計で成り立ってい訳ではない、とポーラス博士は語った。


 
 リリエンフェルド博士は、そのような人が確かにたくさんいることに同意する。しかし、彼によれば、低レベルの残酷さが多くの人の間に行き渡っているということを証明したとしても、長い間研究者に付きまとってきた問題はまだ未解決のままだという。「つねに卑劣な人がいるのはなぜかの理由はまだ判っていません」と彼は語った。






」(おわり)




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