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日本は再び将来のある国になるか? [海外メディア記事]

  クルーグマンが安倍首相の方針を評価した一文を紹介する。『ニューヨーク・タイムズ』で人気のコラムである。
 
  「評価した」と言っても、とてつもなく妙なほめ方だ。私は、最後の方を読みながら思わず笑ってしまった。こんな経済系の文章を読んで笑うなんて初の経験かな? ともかく、途中まではとばしても、最後の方は一読の価値がある。まあ、笑えない人も多いだろうが。



Is Japan the Country of the Future Again? 
January 11, 2013, 8:48 am60 Comments


http://krugman.blogs.nytimes.com/2013/01/11/is-japan-the-country-of-the-future-again/





  日本は再び将来のある国になるか?


  広い意味では、そうなることはきっとないだろう。それは人口統計を見ただけでもそう言える。日本人は移民に対する深い文化的な嫌悪感と低い出生率を兼ねそなえているので、日本の将来の役割は日本人が不足することによって厳しく制約されるからだ。


 しかし、非常に奇妙なことが短期的――あるいは中期的なマクロ経済の前線で起こっているのだ。過去3年間、先進諸国すべてのマクロ政策は緊縮財政という正統路線によって支配されてきた。米国のように、明示的な緊縮政策が行われてこなかったところでも、財政赤字の恐れが事実上の財政引き締めを生み出してきたのだが、その一方で、理論的分析(http://krugman.blogs.nytimes.com/2010/08/31/japan-1998/)によれば、流動性の罠の中にあって結果を出すためは予測を超える劇的な手段が必要であるはずなのだが、金融政策はそのはるか手前にとどまってきたのである。


 さて、ある国がその正統路線から別れを告げようとしている――そして、その国とは、驚くべきことに、日本なのだ。


 「 

   日本政府は、長期低迷状態にある経済に成長を呼びおこそうとする安倍晋三首相の積極的な威勢の一環として、金曜日に10.3兆円の緊急経済対策を閣議決定した。


 安倍氏はまた、日本銀行に対してお金をもっと市中に供給すること――それこそ、企業に投資に向かわせ、消費者に支出させるために決定的に重要だと首相は述べてきたのだが――でデフレを食い止めるよう、より一段の決意をするようにというこれまでの意向を繰り返した。


 「われわれは、この収縮する経済に終止符を打ち、利益も所得も増大するより強力な経済を構築することを目指す」と安倍氏は語った。「そのためには、政府がまず率先して需要を創出し、経済全体を後押していかなければならない」。

 」


 これは、日本が、ああなってはいけない国として、かくもしばしば引き合いに出された国だっただけに、かれらの債務がどれくらい巨大かを見てみろ! 災いが今にもやって来るぞ! と言われてきた国だけに、実に注目すべきことだ。 実際、2009年には、日本の待望久しかった債務の破局がついにやって来るぞというお話がたくさん語られていたのだ。


 しかし、実際には、そうはならなかった。2009年の春に日本の長期金利は上昇したが、それは回復の期待からであって、債券に目を光らせている連中の懸念からではなかった。そしてその期待が薄れたとき、長期金利は下がっていき、現在も1%をずっと下回っている。


 そこで安倍晋三の登場だ。ノアー・スミス(Noah Smith)が伝えるように(http://noahpinionblog.blogspot.jp/2012/12/trust-not-in-shinzo-abe-ye-monetarists.html)、安倍氏は、経済のヒーローと聞いて誰もがもつイメージの人間ではない。彼はナショナリストであり、第二次世界大戦の日本軍の残虐行為などなかったと言い張る人間であり、経済政策に対するハッキリした興味をほとんど持っていない人間なのだから。彼が正統路線に挑んでいるのは、おそらく、異端の理論を熟慮したうえで受け入れたというよりも、識者の見解に対しては軽蔑しか示さない彼の全般的な態度を反映していることなのかもしれない。


 しかし、それは重要ではないのかもしれない。安倍は、どれもこれも間違った理由から、財政支出についての一般の通念を無視しているのかもしれないし、日本銀行をいじめているのかもしれない――だが、実は、他のすべての先進諸国がくそまじめで融通が利かず緊縮財政しかできないときに、安倍は財政と金融の刺激策を提供しようとしているのだ。そしてこれまでのところ結果はすべてプラスに出ている。金利の急上昇はなく、円は急落した。これは日本にとって非常に良いことなのだ。


 とてもたちの悪い男が、間違った動機にもかかわらず、経済的には正しいことをやってのけ、善良な人間が皆、善良であろうと心に決めるあまり失敗してしまうとしたら、それはひどい皮肉というものだろう。しかし、そんなことは1930年代にも起こったことなのだ・・・




」(おわり)



















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