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愛は短命 (2)  [海外メディア記事]

 結婚の喜びは長くて二年しか続かない。どうやら脳のメカニズムからしてそうなるらしい。もっとも、近親相姦を防ぐ進化の知恵だという説は後知恵のような気もするが。

 何か変化を取りいれるような工夫があった方が良いのだろう。まぁ、キー・パーティーなどは行きすぎだとしても、ちょっとした工夫があった方が良いことは確かだろう。しかし、子供がいなくなった頃に、また思いがけないサプライズを発見できて新たな結婚の喜びが訪れることがあるかもしれないということは、人生のハッピーエンドを考える時期に重なり合うので自ずとそうなるのだろうか?

 こういう洞察やアドバイスは、いちいちもっともで当たり前すぎると思う人がいるだろう。ただ、ちょっとした変化を取りいれると良いと判っていても、そのちょっとしたことが簡単そうで難しい――絶望的に難しい――と思う人も多そうだ。 


 
 少しわかりづらい語句があったので、注釈を下に記す。

・ キー・パーティー(key party)… 夫婦で行くパーティーの一種で、すべての男性は車のキーをボウルかバッグに入れ、パーティーの終りに女性がどれか一つのキーを吟味することなく選び、その持ち主と一夜を共にする。

・ 『アイス・ストーム』(The Ice Storm)… 親が不倫関係にあり子供も性的に早熟という無軌道な二つの家族を描いた1994年出版のリック・ムーディの小説。1997年にアン・リーによって映画化された。





New Love: A Short Shelf Life


SONJA LYUBOMIRSKY
Published: December 1, 2012

http://www.nytimes.com/2012/12/02/opinion/sunday/new-love-a-short-shelf-life.html?pagewanted=2&_r=1







新たな愛:短い寿命 (2)




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 長期にわたる一夫一婦の関係におけるセックスは、来る日も来る日も来る日も同じパートナーを相手にするのだから、真に人間的な(あるいは哺乳類的な)者ならだれでも、まだ愛が未知で新鮮だったころに経験できたのと同じレベルの欲望と情熱を維持することができなくなるということは、別に科学者でなくとも判ることだ。


 私たちはパートナーを深く愛し、偶像化し、さらにはパートナーのためには死んでもいいと思ったりするが、そうした感情が長期にわたる情熱につながることはめったにない。研究が示すところによると、長期的な関係において、女性の方が男性よりもセックスへの関心を失いやすいし、しかもより早期にセックスへの関心を失いやすいのだ。なぜだろう? 情熱的なセックスについての女性の考え方が、男性よりも、目新しさに依存しているからなのだ。


 結婚したカップルが2年目の地点に達するとき、愛は情熱的な愛から友愛へとシフトしていくが、この当然起こるシフトを多くの人が不和や不幸と取り違えてしまう。多くの人にとって、他の人とだったらこんなことにはならないかもしれない――もっとエキサイティングで、もっと満足のいくものになっただろう――という可能性は否定しきれないものとなる。とても安定し慣れ親しんだ関係に変化やサプライズを注ぎ込むことは、そんな思い込みを抱かないための良好な予防策だ。キー・パーティ(key parties)――『アイス・ストーム(The Ice Storm)』を覚えていますか? ―――は、医師が命じたことでは必ずしもない。ルーティンにもっと単純な変化をつけ、いつも通りのことからちょっと逸脱するだけでも良いのである。



 アーサー・アロン(Arthur Aron)とその同僚が行った古典的な実験で、研究者は、中流の上のクラスの中年夫婦に、夫婦がともに「快い」と同意する(創作料理、友人宅の訪問、映画鑑賞)か、「エキサイティング」だと合意(スキー、ダンス、コンサート)が、めったに楽しむことのない活動のリストを手渡した。研究者たちは、それぞれのカップルに、毎週こうした活動のどれか一つを選んで、その活動をともにしながら90分を過ごすように言い渡した。10週が過ぎたとき、「エキサイティング」な活動に従事したカップルは、「快い」あるいは楽しめる活動にともに従事したカップルよりもより大きな満足感が結婚生活にあったと報告した。



 変化とサプライズは同じように見えるが、実際はまったく違うものだ。イベントを変える――週に一度のデートの夜をレストランにしてみる――ことをしてもさほどのサプライズにならない、ということはよくあることだ。つき合った最初の頃は、どんな関係もが際限のないサプライズだった。彼は料理が好きなの? 彼の家族はどんな人たちかしら? どんなことに彼は困ったり喜んだりするのかしら? お互いを知れば知るほど、そうしたことはサプライズをもたらしてくれなくなるものだ。


 サプライズは強力な力だ。何か目新しいことが起こったとき、私たちは注意を払い、経験や状況を理解しようとし、それらを記憶にとどめようとする。結婚が私たちの内に強い感情的な反応を引き起こし続けるならば、私たちは結婚を当然のことと見なすことはなくなるだろう。何が起こるか不確実な時は、ポジティブな出来事がもたらす喜びは増すだろう。たとえば、バージニア大学とハーバード大学の一連の研究が示したところによると、思いがけず優しい行為を受けた場合、しかもそれがどこでなぜ起こったのかが不確かな場合のほうが、人はより長期におよぶ幸福感を経験するのだという。


 このような反応の起源は神経科学が教えてくれるものかもしれない。ある実験で、科学者たちはのどが渇いている被験者に飲み物をあたえた。どんな飲み物か(つまり、水なのかもっと魅力的な飲み物なのかを)を知らされてなかった人の方が、ポジティブな感情を記録する脳の部位の活動が高かった。明らかに、サプライズのほうが安定性よりも高い満足をもたらすものだ。


 自分の結婚がもう以前ほどの刺激を与えてはくれないと理解することは、次に一つの誘いなのである。判り切ったことはやめて、発見と目新しさと予測不可能な喜びのための機会を求めろという誘いなのである。ウディ・アレンは自作の映画『アニー・ホール』の中でこう述べた。「関係とはサメのようなもの。それはたえず前進しなければならない、さもなければ死んでしまうものだ」。結婚とはその過程のなかで何度も形を変えていくものかもしれない。結婚をうまくやっていこうとするならば、たえず作り直していかなければならないのだ。


 幸いにも、結婚を長い目で見て工夫を積めば予期した見返りはあるのだ。研究が示すところによると、結婚の幸福は子供が家を出た後の時期に最も高いピークの一つに達するのだそうだ。


 巣立ちの後で家はガランとするかもしれないが、パートナー同士がお互いを――そしてサプライズを――再発見する可能性は充分にあるのだ。言い換えれば、子供が巣立った後のガランとした家は目新しく予測のつかない可能性を提供してくれるのだ。この遅れてやって来る結婚の喜びの時期が、結婚当初の至福の期間と同じように、二年以上続くかどうかは、誰にも分からないことではあるが。




」(おわり)



















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