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ジャンクフードがアルツハイマー病の原因かもしれない [海外メディア記事]

 結構気になる記事ではある。筆者は、イギリス『ガーディアン』紙によく寄稿する作家のジョージ・モンビオット(George Monbiot )。
 
 ジャンクフードの害は、これまでもいろいろ指摘されてきたが、「気をつけましょうね」というレベルにとどまっていた。しかし、アルツハイマー病(最近の知見では、一種の糖尿病)の原因かもしれないとなると、話は変わってくるかもしれない。まだ、研究の段階なので断言はできないが、相当有力そうだ。

  

 (  ちなみに、文中に出てくる「交通信号ラベル( traffic-light label)」については、日本でも注目している人々がいるようだ。以下のサイトを参照されたし。http://www.life-bio.or.jp/topics/topics447.html  )




Alzheimer's could be the most catastrophic impact of junk food

George Monbiot
guardian.co.uk, Monday 10 September 2012 20.30 BST

http://www.guardian.co.uk/commentisfree/2012/sep/10/alzheimers-junk-food-catastrophic-effect





  ジャンクフードの最も破滅的な影響はアルツハイマー病かもしれない



貧しい食生活がアルツハイマー病の原因の一つであるという証拠がでた。予防原則が当てはまるケースがあるとすれば、まさにこのケースがそれだ




Junk-food-chips-008.jpg

 規制が軽いので、食品業界は、食品に脂肪、砂糖、塩がどのくらい含まれているかを教えてくれる唯一効果的なシステムを骨抜きにできる。


 食べ過ぎや肥満というテーマをを取りあげるとき、人間の最悪の姿を目にすることがしばしばある。こうした問題を論じるコメント欄は、他人の不幸を喜ぶ弱い者いじめの人間が大勢いることを明らかにするからだ。


 アルコール依存症や薬物中毒が議論されるとき、そのトーンは同情的になりがちだ。肥満の原因はアル中と似たような中毒かもしれないという証拠があるにもかかわらず、肥満が議論されるとき、言葉のやり取りは嘲(あざけ)りや非難に支配される。



 こうした嘲りの多くは、下の人間を見下す一つのやり口なのではないかと私は思っている。貧弱な食生活と貧困の間には強い関連があるので、人々はこの問題を、本当に言いたい(しかし社会的にはあまり受け入れられていない)別のことを言う口実に使っているのである。


 しかし、この問題は私たちのすべてに関係しているのだ。もし悪い食生活に起因する疾病の苦しみに無縁でいられる人であっても、健康関連予算のますます多くの部分がこうした疾病に対処するために使われることになるのだから、そのコストを負担することになるからだ。そのコストは――人間としての苦痛とお金の点で換算すると――私たちの想像をはるかに超えることになるかもしれない。多くの証拠が示唆しているのは、アルツハイマー病はまず第一に代謝性疾患(metabolic disease)である、ということだ(http://alzheimers.org.uk/site/scripts/documents_info.php?documentID=1741)。アルツハイマー病という名前を変更しようとする科学者もいる。彼らはそれを3型糖尿病(type 3 diabetes)と呼んでいるのだ(http://www.diabetes.co.uk/type3-diabetes.html)。


 『ニュー・サイエンティスト』誌は、この説を9月1日号の表紙に載せている(http://pdf-giant.com/science/11278-new-scientist-1-september-2012-uk.html)。それ以来、私はそれが受け入れられる説かどうかを見きわめようと、図書館に籠りつづけた。私は、脳内の化学作用を理解しようと試みて、自分の認知能力をギリギリまで試しながら、このテーマに関係する論文を数ダースも読んでみた。その結果わかったことは、この説は完全なものではないが、これまでに得られた証拠はとても説得力があるものだ、ということだ。




 世界中でアルツハイマー病にかかっている人は約3500万人いる。高齢化の進展具合に基づいて現時点で予測すると、2050年までには1億人に及ぶだろうと考えられている。しかし、現在多くの科学者が信じているように、アルツハイマー病が主としてインスリンに対する脳の反応の障害によって引き起きるのであれば、その数字はずっと大きなものになるかもしれないのだ。米国では、肥満との関連性が強い2型糖尿病をもつ人の割合は、この30年間でほぼ3倍になった。アルツハイマー病、あるいは「3型糖尿病」も同じ進行をたどるとすれば、人間にどれくらいの被害がでるかは計り知れないものがあるのである。




 インスリンは、血中の糖を吸収するように肝臓や筋肉や脂肪に働きかけるホルモンだ。2型糖尿病は、膵臓で生み出されるインスリンが不足するか、普通はグルコースを吸収する器官がグルコースのシグナルに抵抗することにより、血中のグルコースが過剰になることによって引き起こされる。



 アルツハイマー病と2型糖尿病との関連は、以前から知られていた。2型糖尿病の患者が一般の人間よりもこのタイプの認知症にかかる可能性は2~3倍高いのである。それに、アルツハイマー病と肥満との関連も存在するし、アルツハイマー病とメタボリックシンドローム(食事関連病態の複合)との関連も存在する。



 アルツハイマー病が別形態の糖尿病だと研究者が最初に問題提起したのは2005年のことだった。最初の論文の著者たちは、54体の遺体の脳を調べたが、そのうち28体がアルツハイマー病で死亡していた人々のものだった。その結果、アルツハイマー病患者の脳のインスリンのレベルもインスリン様成長因子のレベルも、他の原因で死亡した人の脳に比べてはるかに低かったことが判明した。そのレベルは、アルツハイマー病にもっとも侵された脳の部位で最低だった。



 調査を進めていくうちに、彼らはインスリンとインスリン様成長因子が膵臓だけでなく、脳内でも生産されていると結論するにいたった。脳内のインスリンにはたくさんの機能がある。グルコース代謝だけでなく、ある神経細胞から別の神経細胞への信号の伝達を調整するのに関与したり、神経細胞の成長や可塑性や生存に影響を与えているのである。



 それ以降に行われた実験は、食事と認知症の関連性を支持するように思われたし、研究者はその可能的なメカニズムを提案し始めるようになった。あらゆる脳内の化学作用に共通したことだが、こうしたメカニズムは、他の影響にくわえて、炎症、酸化によるストレス、脳のあるタンパク質が蓄積すると別のタンパク質が変質するなどの現象を含んでいるので、すばらしいほど複雑になりがちだ。それらを説明し始めるだけでも、この記事のあと6ページ分も必要になるだろうし、そうしたとしても上手くいかないかもしれない(もし興味ある人がいれば、私のウェブサイトにあるリンクをたどってみて下さい(http://www.monbiot.com/2012/09/10/the-mind-thieves/))。



 まだ多くの研究が行われる必要がある。しかし、ここで指摘したことが正しいならば、アルツハイマー病は、ジャンクフードの業界がもたらす破滅的なインパクトとなりうるし、これまで発見されたなかでも最悪のインパクトになるうるものだ。わが国の政府は、いま直面している大問題のすべてに対してそうであるように、この問題にも対処できそうもないように見えるのだ。



 わが国でも、他の多くの国でも、過度の糖分と脂肪の摂取によって引き起こされる多様な災難に対する政府の対応は、企業と消費者の両方に「自己規制してください」と呼びかけることだけだった。以前の健康相のアンドリュー・ランズリー(Andrew Lansley)は、もっとずっとひどい人に交代する前に、国民の食生活を改善する責任の多くを、食品業界や飲食業界に譲り渡してしまった――この戦略がうまくいくとしたら、こうした業界が自発的にビジネスの大半を放棄する場合だけだろう。



 ほとんど規制されていない食品業界は、その製品を巧妙に――それに脂肪、塩、砂糖、高果糖コーンシロップを添加して――加工することで、そうしなければ食べるのを止めるように促す神経間のシグナルの伝達を出し抜くこともできる。食品業界は、大人にも子供にも広告を雨あられのように降らせることもできる。食品業界は、公立の学校では禁止されているチョコレート、お菓子、炭酸飲料を販売してもよいと私立の学校に認められた自由を利用することができる。食品業界は、自分の食べるものにどれくらいの脂肪や糖分や塩が含まれているかを知らせる唯一の効果的なシステム(交通信号ラベル( traffic-light label))を骨抜きにできる。食品業界は、政府に頼みこんで、その製品を食べたからといって消費者を非難することもできる。これは階級間の戦争、政府と産業界の幹部クラスによる貧困層に対する戦争なのである。



  私たちはまだ、貧しい食生活がアルツハイマー病の主要な原因であるときっぱり主張することはできないが、それを示す証拠は強力であり、これからもどんどん出てくるだろうと言うことはできるのだ。予防原則が当てはまるケースがあるとすれば、まさにこのケースだ。ゴミのような食べ物を減らしたからといって、何かを失うわけではないからだ。この破滅的な疾病が流行する可能性を防ぐことは、弱いものいじめが好きな連中を――病気の人間をあざける連中と、死を招く食品を売りさばくことによってその病気を広める連中の両方を――相手に戦うことなのである。





」(おわり)















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