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リベンジにかけるアメリカ選手の心境 [海外メディア記事]

 ワールドカップ決勝の再現にのぞむアメリカのサッカー選手の心境を中心にまとめた『ワシントン・ポスト』紙の記事を紹介する。

 ワールドカップの決勝を前にしたときの記事も、ここで紹介したが(http://shin-nikki.blog.so-net.ne.jp/2011-07-16)、あの時は東日本大震災が背景にあったが、今回の大会は、当然ながら、純粋にサッカーのことしか話題にならない。ワンバックが「悪夢にまで見た」というあの敗北の雪辱をアメリカは果たせるのか、それとも返り討ちにあうのか、もうじき明らかになる。



Women’s soccer gold-medal match reprises World Cup final

By Barry Svrluga, Thursday, August 9, 4:05 AM

http://www.washingtonpost.com/sports/olympics/womens-soccer-gold-medal-match-reprises-world-cup-final/2012/08/08/eeef46a4-e17b-11e1-98e7-89d659f9c106_story.html



 「 

女子サッカー金メダルの一戦はワールドカップ決勝の再現


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ロンドン――1年前ドイツで行なわれたワールドカップ・女子サッカーの決勝の模様は、このオリンピックでアメリカの女子チームが勝利を収めたのとまったく同じだった。後半を終えて同点、延長で得点、そして盛大な祝福。

 しかし、あの時の祝福が向けられていたのは日本チームだった。日本は強豪国を次々となぎ倒して、あの決勝戦の刻々と勝利が遠のいていく時間の中でアメリカチームを打ち負かすことによって世界のトップに躍リ出たのであった。アメリカの女子チームにとって、この敗戦がロンドン・オリンピックがどういうものかを定めたのだが、それは、木曜日の金メダルを賭けて行われる対日本戦を控えて初めてロンドンに到着したときでも、変わらなかった。


 「あんなつらい敗北の後の数日間は、朝、目が覚めると、「あれは現実だったのか?」と自分に向かって考えるようになるものです」とスター・プレーヤーのFWアビー・ワンバック(Abby Wambach)は言った。「あんなことが本当に起こったのかしらと考えるようになるの」。


 確かに、本当に起こったのだ、そしてあの試合の細部が――色々なことがあったこのオリンピックのトーナメントの最中でも――アメリカ選手に付きまとっていたのだ。ワンバックは当初、あの試合の悪夢を何度も見たことを初めて打ち明けた。あのきわどかった準決勝のカナダ戦の勝利の直後、MFのカーリ・ロイド(Carli Lloyd)は、まぢかに迫る決戦を念頭に「復讐(revenge)」や「つぐない(redemption)」という言葉を使った。


 「時々思い返して、「どうしてあんなことが起きたのだろう?」と考えることがあります」とFWのミーガン・ラピノー(Megan Rapinoe)は言った。「正しておきたいの。あの試合は私たちが勝つべきだったと私たちは思っている。勝てるはずだったのに最後の最後で手放してしまったの。だから二度とあんなことが起こらないように願っているわ」。


 フランクフルトでのワールドカップ決勝で、アメリカチームは90分終わって日本と1対1の同点だった。104分、ワンバックが得点をあげ、後は持ちこたえるだけでよかったのだ。


 しかしアメリカチームは持ちこたえることができなかった。117分――延長の残り時間3分というところで――澤穂希が再び同点弾を放ったのだ。そして、女子サッカー・ワールドカップ――米国は1999年に勝利して以降勝っていなかった――は、ペナルティーキックに持ちこまれた。ワンバックは、4人のアメリカ人のキッカーで、ゴールを決めた唯一のキッカーとなった。日本人は3人がゴールを決めた。米国には悔いののこる敗北だった。


 しかし、80,000以上のファンがつめかけると予想されるウェンブリー・スタジアムの木曜日のピッチで、アメリカチームが日本に対して怒りをぶつけるようなことはないだろう。アメリカチーム――スコットランドのグラスゴー、イングランドのマンチェスター、ニューカッスルと転戦してロンドンに到着した――は、心から日本チームが好きなようなのだ。これは、今回のオリンピックのトーナメントではちょっとした暴力行為――まずコロンビアのレディ・ アンドラーデ(Lady Andrade)がワンバックの目に不意打ちのパンチを喰らわせたし(そのためアンドラーデは2試合の出場停止処分を受けた)、次いでカナダのFWのメリッサ・タンクレディ(Melissa Tancredi)が、準決勝でピッチに倒れたロイドの頭部を踏みつけた――が目立っているだけに、妙なことのように見える。


 

 水曜日にリプレーを見た後で、タンクレディの行為が意図的なものかどうか尋ねられたとき、ロイドは「イエス(意図的だった)」と答えた。


 日本は、統制のとれた、ポゼッションを重視するプレースタイルで知られている。水曜日に両チームの選手がメディアの前に現われたとき、彼らは――アメリカ人、日本人、アメリカ人という順にお互いの手を取り合って――撮影のためにポーズをとった。



 「ほとんど断言してもいいけど、あんな(暴力的な)ことは明日は起きませんよ」とワンバックは言った。


 しかしアメリカは日本に対して思い通りのプレーをできるだろうとワンバックが断言するとしたら、それははったりというものだろう。アメリカチームのトーナメント初戦はフランスに最初に2ゴールを決められてから立て続けに4ゴールを決め――トーナメント全体としては10連続ゴールとなる――4連勝の口火を切った。その後に、カナダに1度、2度、3度とリードを許したが、その度に何とか追いつき、最後の最後になって――延長戦のインジャリー・タイムの123分に――アレックス・モーガン( Alex Morgan)がゴールを決めて金メダルの決戦に進むことができたのだ。


 
 「ドラマは終わりにしたいわ」とベテランDFのクリスティ・ランポーン(Christie Rampone)は言った。「エキサイティングな試合になってほしいとは思うけど、あんなエキサイティングな試合はもう御免よ」。


 しかし、そんな恐ろしい経験にも有意義なものもあった、1年前の対日本戦の敗北を思い起こさせてくれるのだから、とアメリカチームは考えている。当時、モーガンはフルに出場する選手ではなかった。今大会の彼女がワンバックに引けをとっているのは得点だけだ。アメリカチームは、今年になって日本とは3度戦ったが、1-0の負け、1-1の引き分け、4-1の勝ちという成績だ。チャンピオンシップを賭けてもう一度試合をするための前哨戦としては好都合な対戦だったようだが、アメリカチームは、こうした道のりがあったからよりいっそう良いチームになったのだと信じている。


 「このチームの中には何かがあるんですよ」とワンバックは言った。「若い選手たちは、あの敗北から多くを学びましたよ。ベテランの選手は若い選手たちから多くの敬意を得られるようになったと私は思っています。どうしてかって? 私たちは皆を必要としているからですよ。ベテランの選手は、今このチームを引っ張っている選手ではありません。チームを引っ張っているのはアレックス・モーガンだし、ミーガン・ラピノーです。1年前なら、彼女たちの名前はだれも聞いたこともなかったでしょう」。


 木曜日の夜、彼女たちの名前がアメリカ国民に知られるようになる最新の機会がやって来る。


 「できれば、明日の夜、選手たちが伝説になれればいいのですが」とワンバックは述べた。




」(おわり)







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