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子どもよりペットを好む日本人 [海外メディア記事]

 本業が忙しいということもあるが、最近あまり面白い記事がないという理由もあり、更新が遠のいていたが、久しぶりに面白い記事を見つけたので紹介しよう。


 少子化の危機が叫ばれているというのに、子供よりもペットに走る日本人が多いことを伝えるイギリス『ガーディアン』紙の記事である。

 ペット産業の最近のサービスは滑稽で、そういうサービスに走る日本人も馬鹿馬鹿しく見えるが、その底にはある種のあきらめがあることも、この記事は見逃してはいない。同じ日本人として、同情も込めたため息が出る思いがしないわけでもない。



 ただし、この記事を読む欧米人は全く共感しないようだ。この記事が非常に高く注目されていることは、コメント数やフェイスブックのシェア数や「閲覧数ランキング(Most Viewed)」の第二位になっていることから判るが、特に読者のコメントが面白いので、興味ある人はぜひ読んで欲しいところだ。


 そのうち一つだけ紹介しよう。世界の終末を日本に見るコメントだ:

「 こんなふうにして世界は終わるんだな : 核爆弾がドカーンと破裂することによってではなく、「カワイイイイイイイ!」という嬌声とともに終わるんだ(This is the way the world ends: Not with a bang but a "KAWAIIIIIIIII!"」





Why Japan prefers pets to parenthood


Ruth Evans and Roland Buerk
guardian.co.uk, Friday 8 June 2012 11.57 BST

http://www.guardian.co.uk/lifeandstyle/2012/jun/08/why-japan-prefers-pets-to-parenthood?newsfeed=true




「 
 日本人が親になることよりペットを好む理由


日本の出生率が低下する中、ペット業界の推​​定価値は100億ドルに跳ね上がり、甘やかされた犬が温泉リゾートの休日やヨガ教室やデザイナーズ・ブランドの服を楽しんでいるのだ。

 

Japans-pampered-pet-dogs-008.jpg
日本の甘やかされたペット犬の一例



 東京近郊のきれいで高価な地区に住むホリコシ・トシコは、グランドピアノを弾くことでリラックスする。彼女は成功をおさめた眼科医で、個人経営のクリニックと瀟洒なマンションとポルシェと二匹の犬、チワワのティンカーベルとプードルのジンジャーを所有している。「犬を所有している日本人は犬を子供のように思ってます」とホリコシは言う。「私には子どもがいないので、2匹の犬を本当に愛しているの」。


 親になることよりもペットの方を好むホリコシのような日本人女性はたくさんいる。驚いたことに、出生率の下落で大騒ぎしている国なのに、子どもよりペットの数の方が多いのだ。出生率が劇的に低下し日本国民の平均寿命が着実に上昇している中で、日本はペット大国となった。公式の推計では、ペット数は2200万以上とされるが、15歳以下の子供は1660万人しかいないのである。


 ティンカーベルとジンジャーは自分専用の部屋やデザイナーズ・ブランドの洋服がいっぱいのワードローブをもっている。ジャンパー、ドレス、ファンシードレス一式が、宝石をちりばめたハンガーにきちんと掛けられていて、帽子やサングラスや、小さな靴までも揃っている。ホリコシは、たいていの週末は犬のためにショッピングをするし、シーズンごとに新しい服を買うのだという。


 日本では、シャネル、ディオール、エルメス、グッチのようなデザイナーズ・ブランドが犬のための贅沢な製品を提供している。犬用のこうしたオートクチュールは安いものではない。プードルのプルオーバーは250ドル(約160ポンド)以上することもある。東京の多くの街では、子供用の服より犬用の服を買う方が容易だ。ペットショップでは、フリルの付いたフロックからデザイナーズ・ジーンズ、オムツから有機野菜配合のドッグ・フードに至るまでのありとあらゆるものが売られており、犬を入れて運ぶためのしゃれた「ドギーバッグ」やバギー車(ベビーカー式の手押し車)まである。


 世界で最も甘やかされた犬が日本にいるのは間違いない。ミニチュア・ダックスフントやプードルやチワワのような小さなペット犬が特に人気なのだが、それは、東京――世界で最も人口密度の高い都市のひとつである東京――に暮らすほとんどの人が小さな集合住宅に住んでいるからだ。そこで、ペットを対象にしたサービス市場が急成長しているのだ。


 ペット産業は年間一兆円以上(約82億ポンド)の売り上げがあると推定されているが、それは、グルメ犬のための食料品店や温泉リゾートやヨガ教室や、犬が椅子に座って有機野菜入りの食事ができるレストランにまで拡大しているのだ。


 東京郊外にあるワン・ルームのマンションでは、アキバ・ジローが、体重が3.4キロ足らずのミニチュア・ダックスフントのコタローにごちそうを与えている。コタローという名前は「初めて生まれた息子」を意味する。「コタローは私たちにとって初めての子供のようなものなので、だから私たちはコタローと呼ぶことに決めたのです」とアキバは言う。「子供がいなければ犬を飼えば良いのです。赤ちゃんのように犬の世話をするのはとても楽しいですからね」。


 

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 日本で売られている犬用のオムツ




 カメラマンのアキバは子どもを望んだが、彼のパートナー(フリーの編集者)は働き続けたいと思っている。「日本社会では、女性が出産して仕事を続けるのは本当に難しいのです・・・・だから私のパートナーは子どもを産まないことに決めたのです、それで私たちは子どもの代わりに犬を飼っているのです」。これは、東京での生活費、高い税金、20年間の不況のおかげで上がらない給料などを考えると、経済的に理にかなったことだと思うとアキバは言うのだ。


 景気低迷にもかかわらず、日本人は、4本足の「赤ちゃん」のための写真撮影やマッサージやご馳走に惜しげもなくお金を使っているように見える。平均出生率は現在、女性一人当たりで1.39人――人口を安定的に保つために必要な数をはるかに下回る数字だ。日本は、実は、一人っ子政策を自主的に課した国なのだ。政府によると、現在のトレンドが続けば、1億2800人という現在の人口は22世紀になると4300万人に下落すると予測されている。


 「日本の出生率が低下した最も重要な理由はセックスをしなくなったことです」と述べるのは、日本家族計画協会クリニック所長の北村邦夫博士。彼の年次調査は、国民の性欲が過去10年間で衰退したことを示している。出生率は減少したが、避妊薬の使用も減っているし、中絶件数も性感染症の発症率も低下したのだ。「なぜでしょう?」と北村博士は問いかける。「セックスをしなくなったからですよ!」。


 彼の研究は、ほぼ半分の夫婦が一ヶ月に一回もセックスしないことや「若い人が性交渉を嫌う」ことを示している。2010年の最新のデータは若い男性の32%がセックスを嫌っていることを示しているが、それは「男性が失敗や女性の拒絶を恐れているから」である。20代の中頃から後半の女性の60%が独身であり、未婚女性の70%がボーイフレンドをもっていない。日本では、いまだに結婚することが子供をもつための前提条件と見なされていて――婚外子はわずか2%にすぎない。


 われわれが話しかけたある若い男性は、自分の犬に白いパーカーとジーンズ、靴とサングラスを着用させていたが、それは彼によれば、自分の犬が「かわいくクールでタフ」に見えるよう望んでいるからだった。犬のこの様子を見て近づいてくる若い女性がいるかもしれない、と誇らしげなオーナーは語ったが、今のところ人生を共にしてくれる女性に出会えてはいない。「そんな人に出会ればいいんですけどね」と彼は言った。


 経済の停滞は特に若い男性に深刻な影響を与えた。20歳から34歳の1000万以上の人がいまだに両親と暮らしている。彼らは結婚したり家庭を作る余裕はないが、犬のための奇妙な贅沢やご馳走のためには、お金を惜まずに投入できるし、実際そうしているのだ。





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 犬のためのデザイナーズ・ブランドの服






 しゃれたバギーやデザイナーズ・ブランドの「ドギーバッグ」は、コタローのような自尊心の高い犬には不可欠なアイテムだ。「僕の犬は素足で外出するのが本当に嫌いなのです」とアキバは言う。「コタローは歩くのが全然好きじゃないんです」。



 ストレスがつのったり出産した後に運動が必要な犬のためには、人間が利用するのと変わりがないスパや温泉がある。1シーズン100ドル(65ポンド)を払えば、ウェットスーツ姿のアテンダントが、コタローに1対1のスイミングレッスンをしてくれるサービスもある。リラックスできるバブルバス、アロマオイルを使った全身マッサージ、毛穴まですっきりのクレンジングや泥パック、さらにはデンタルフロスやマニキュアサービスもついているのだ。 多くの犬が、少なくとも週に一回やって来る「常連」だ――年間の費用は5000ドル(3200ポンド)に上る計算だ。



 東京では、子供のための保育所を見つけるよりも、ホリコシがティンカーベルとジンジャーのために犬のデイケア・センターを見つける方が容易なのだ。アキバとパートナーが遊びに出かけるときは、犬のホテルにコタローを預けるために一晩で100ドル払うこともあるという。


 考えられないアクシデントが発生すると、死んだ犬が完全な仏式の儀式とともに安置される寺院もある。デラックス葬儀と火葬の費用が8000ドル(5000ポンド)以上もかかることもある。「最近の人は、両親や祖父母よりもペットの死の方を深く悲しむようですね」。東京郊外の1000年もの歴史を刻む寺の僧侶はそう語った。「ペットは子供のようなものだからなのでしょうね。子供を失うようなものなのです」。


 日本の人口は、昨年あの大震災と原発事故をうけて記録的に下落したが、国立人口問題研究所は、今年の出生数はさらに下落するだろうと予測している、と副所長のカネコ・リュウイチは言う。「われわれは、自分たちが危険な時代に生きていることに気づきました」と彼は言う。「多くの若者は、これまでよりもずっと子供をもちたがらなくなっているのですから」。


 アキバによれば、政府は若いカップルに子どもをもつように奨励してきたが、子ども手当などのインセンティブの多くはあまりに一貫性がなく、たび重なる政策変更のあおりを受けているという。日本人の平均寿命は世界最長であるが、それは――出生率の低下と相まって――年金という時限爆弾の破裂が迫っていることを意味しているのだ。「われわれは皆――企業も、政府も、若者も高齢者も――この問題について真剣に考える必要があります」とカネコは言う。「さもないと、日本は非常にきびしい時代を迎えることになりますね」。


 確かなことが一つある。それは、日本がこれまで試みてきたすべてのこと――出産育児休暇の導入、子ども手当の増額、保育所の設置――は、人口減少を食い止められなかったということだ。長い目で見ると、人間の最良の友はペットという人間自身の代用物ではありえない、ということをもっと多くの日本人に判ってもらうためには、新たな思考法が必要となるだろう。





」(おわり)









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