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精神異常の疑いをつっぱねるブレイビク被告 [海外メディア記事]

 ウトヤ島で乱射事件をおこしたアンネシュ・ブレイビクの裁判がしばらく前から始まっていて、ヨーロッパではとりわけ注目度が高い。イギリス『ガーディアン』紙の記事を紹介する。


 裁判では、当然ながら、被告の精神状態の判断が焦点の一つとなるが、ブレイビク自身は、自分を異常者にしようとする気持ちはさらさらないようだ。正常・異常は問題ではなく、右翼的・国家主義的イデオロギーを前面に押し出そうとする構えのようだ。

 別に、この犯罪人を称賛するわけではないが、かつてこの国で大量殺人を主導しておきながら、(意識的かどうかはともかく)自分を精神の異常へと追いやって責任を逃れようとしたオウム真理教の教祖と比較すると、何という違いかと思わないわけでもない。まあ、こういう点は、あまり強調したくはないのだが。


 

Anders Behring Breivik says questions over sanity part of plot to discredit him

Luke Harding and agencies in Oslo
guardian.co.uk, Monday 23 April 2012 19.12 BST


http://www.guardian.co.uk/world/2012/apr/23/anders-behring-breivik-sanity




 「  アンネシュ・ベーリング・ブレイビク、正常かどうかに関する疑念は自分を貶める陰謀の一部だと述べる


 殺人者は精神病院送りになるのを避けるためには何でもすると法廷で述べ、銃撃のくわしい模様をあらためて語った


 Anders-Behring-Breivik-008.jpg

 ウトヤ島での銃乱射事件は残忍な行為だったが必要でもあったと語るアンネシュ・ベーリング・ブレイビク





 アンネシュ・ベーリング・ブレイビクは 月曜日に、自分は触法精神障害者(criminally insane)ではないので、安全な精神病院に移送されるのを避けるためには何でもするつもりだと語った。



 ブレイビクは、ノルウェーのウトヤ島での作戦と彼が呼ぶものの中で77人もの人間を殺したことを認め、十代の犠牲者に忍び寄って冷静に処刑した様子を描写しながら、銃乱射の時の模様をあらためて詳しく語った。



 「5メートルから10メートル以内ならば、グロック社の銃を使うだろう。それより離れていれば、ライフルを使うだろう」と彼は述べた。「あれほど残忍な経験をしたことはかつて一度もなかった。私が狩猟していた人間にとっては、さらにずっと恐ろしいことだっただろう」。しかし、それは必要なことだったのだ、と彼は述べた。


 ブレイビクは、乱射の途中で自首するために警察に電話したと述べたが、警察から折り返しの電話はなかった。それから彼は「自分が死ぬまで」撃ち続けようと決心した、と彼は法廷で語った。


 この33歳の青年は、彼の精神状態についての疑念は、彼の「好戦的な国家主義」的イデオロギーを貶める策略の一部である、と主張した。ブレイビクによれば、自分はダブル・スタンダードの犠牲者であり、もし自分が「聖戦を主張するひげ面のイスラム教徒」ならば精神鑑定にかけられることはなかっただろう、と述べた。「私が支持するものは何でも不当なものにされてしまう」と彼は不平をもらした。


 ついで彼は事件の核心に言及する。つまり、ブレイビクは触法精神障害者なのか?それとも自分の行動に対して責任があるのか? ということが問題になった。彼は、ウトヤ島で彼が殺した人々は「罪のない、政治に関心のない子供」だったわけではなく、「多文化社会の価値観を積極的に擁護するために努力していた若者」だったので、そうである以上、「正当な射殺対象」だったと述べて、襲撃に対する反省の言葉は一言も述べなかった。

 

 彼の精神状態の問題については、二種類の精神鑑定が正反対の結論を下した。法廷の陳述で、ノルウェーの法医学の委員は、ブレイビクを正常とした二人の精神科医の報告書が不完全だと述べて、その精神科医に追加の情報を提出するように求めた。



 ブレイビク自身は、自分は正常だと言い、検察当局者が自分を異常者に仕立てようとしているといって非難した。「結局、精神病院送りになる恐れがあることは知っているが、それを避けるためにできることは何でもするつもりだ」と彼は述べた。


 法廷であの乱射事件の生存者や亡くなった人の親族に注視されるなかで、ブレイビクは、自分を憐れむという驚くべき態度をとった。彼によれば、ノルウェーの与党労働党の毎年恒例のサマー・キャンプで行われたあの殺人の後で、彼は「自分の家族全員、友人を失った」というのだ。自分も「すべてを失った」のだから、犠牲者の家族の死別の悲しみは「ある程度理解」できると彼は述べた。「私の場合は選択の結果だったことが唯一の違いだが」と彼は言った。


 それに先立ち、検察は、彼が事件をおこす前にネットに公開した1500ページに及ぶとりとめのないマニフェストの各章についてブレイビクに質問をした。そのマニフェストには、彼がその一員であると主張している「テンプル騎士団」という武装集団の制服、勲章、挨拶、行動規範が記されている。検察によれば、そのような団体は存在していないという。


 スヴェン・ホールデン検察官によって読み上げられたある章で、ブレイビクは、将来、騎士になりうる者の忠誠心は、その者たちに外科手術による四肢の切断や去勢を受けるように求めることで、試されるだろうという考えを述べていた。弁明に立ったブレイビクは、それはロー・ブロー(ボクシングの反則の一つ・・・訳者註)だといって検察官を非難し、その文言が文脈から切り離されていると述べた。

 
 彼は「民間人」を殺すことは自分の意図ではなかったと言って、オスロの政府庁舎での爆発で亡くなった8人のうちの1人であるパブの所有者の家族には申し訳なかったと謝罪した。ウトヤ島で殺され69人の家族に謝罪するつもりがあるかどうかを尋ねられて、彼はこう言った。「いや、謝罪しない・・・それは、私には、多文化社会を擁護する政治活動をしている人間が皆モンスターに見えるから、私たち国民や、私たちの民族や、私たちの文化や国家を根絶しようと望んでいる邪悪なモンスターに見えるからだ」。



 被害者家族と生存者を支援しているグループのリーダをつとめるジョン・ヘストネス(Jon Hestnes)は、AP通信に対して、ブレイビクの弁明を聞くことは「身の毛もよだつ」ような体験だと語った。「あんな弁明は、あの男のおかげで亡くなった76人に対する侮辱です」とヘストネスは言った。


 銃の乱射から生き延びた一人の男性をなぜ撃ち殺さなかったのかと尋ねられたとき、ブレイビクは、その男性の外見からその男が「右翼的に」見えたから、と述べた。「その男性を見たとき、自分自身のように見えた」とブレイビクは言った。「それがその男性に向けて発射しなかった理由だったと思う」。


 もし精神異常ではないと判断された場合、ブレイビクは21年の刑に服することになるが、もし社会に対して危険であると判断された場合は、服役期間が延長されることもありうる。もし精神科医による治療を宣告された場合、もはや精神病者とも危険であるとも判断されることがなくなれば、理論上、彼は釈放されることになるだろう。




」(おわり)








コメント(1) 
共通テーマ:日記・雑感

コメント 1

サイキック

>自分を精神の異常へと追いやって責任を逃れようとしたオウム真理教の教祖
確か脱糞なども平気でしてるそうですね。そういう行動こそ異常そのもの。
by サイキック (2013-07-29 17:48) 

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