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「死ぬ権利」をめぐる訴訟にゴーサイン [海外メディア記事]

 ずいぶん前からイギリスでは自殺幇助や安楽死のことがニュース記事で取り上げられているような気がするが、ほとんど前進していないような印象がある。ひょっとしたら、このニックリンソンの一件が前身の一歩となるのだろうか?


 このブログで取り上げたイギリスでの安楽死関連のニュースを紹介しておくと、

イギリスで安楽死問題再燃…http://shin-nikki.blog.so-net.ne.jp/2009-08-02
自殺幇助の修正法案は否決…http://shin-nikki.blog.so-net.ne.jp/2009-07-29
安楽死がイギリス上院で審議される…http://shin-nikki.blog.so-net.ne.jp/2009-06-29
夫婦そろって安楽死…http://shin-nikki.blog.so-net.ne.jp/2009-03-06 



ちなみに、判りづらい言葉の意味を掲げておく。

閉じ込め症候群(locked-in syndrome)… 脳血栓などのため, 意識ははっきりしているものの手足はまったく動かせず, 口もきけない状態で, 眼球運動によってのみ自分の意思を伝えることのできる状態。

ファルコナー委員会…ファルコナー卿(Lord Falconer)が委員長を務める自殺幇助に関する独立した委員会。


Right-to-die hearing of man with locked-in syndrome gets go-ahead
Alexandra Topping
guardian.co.uk, Monday 12 March 2012 11.13 GMT

http://www.guardian.co.uk/society/2012/mar/12/locked-in-tony-nicklinson-right-to-diesrc=me&ref=general




  閉じ込め症候群の患者の「死ぬ権利」をめぐる公聴会はゴーサインを取りつけた

トニー・ニックリンソンの「耐えがたい」生を医師が終わせることができるようにする権利を求める訴訟が進められるべきであることを裁判所が認めた



Tony-Nicklinson-007.jpg
 医師が自分の生を合法的に終わらせることを望むトニー・ニックリンソン


 最高裁の裁判官は、まばたきでしかコミュニケートできず、自分の「苦しみが終わること」を望んでいる男性の「死ぬ権利」を求める訴えが審理されることを認める判断を下した。


 閉じ込め症候群を患っているトニー・ニックリンソン(57)は、2005年に脳卒中を発症して、まばたきを記録して音声に変換するシンセサイザーを通してしかコミュニケートできなくなってから以降、自分の「耐えがたい」生を医師が合法的に終わらせることができるように望んできた。彼は、自分の「尊厳を奪われた生」を終わらせるように医師が介入する権利をもつこと、そしていかなる殺人罪の訴え対してもコモン・ローにより必然的に守られる権利をもつことを求める訴訟をおこしていた。


  彼の妻のジェーン・ニックリンソンは、死が夫にとっての唯一の解決策であると、BBCラジオ4の番組「今日のプログラム」で語った。「私たちは、彼の生を誰かが終わらせることが合法的になることを求めています。トニーの苦しみを和らげる唯一の方法は彼を殺すことです。彼のためにしてあげられることは他にありません」と元看護師の妻は言った。

 「彼は何もできません。全身が麻痺しているので話すこともできません。体がかゆいときは、私が彼のためにかいてやらないといけないのです」と彼女は言った。


 彼はすぐに死にたいとは思ってませんが、選択できることを望んでいます、と彼女は付け加えた。


 「彼は、いつになればこの状態から抜け出る方法が得られるのかをただひたすら知りたがっています。彼の望みはそれだけですし、私たちは彼を応援しています」と彼女は言った。「以前の彼のことを知っている人ならば、このような生活が彼にとっては耐えがたいものであることが判るはずです。彼は、時間が経つにつれて事態が悪化していることを理解しているのです」。


 彼女は、進歩する医療に追いつくために法律も変わらなければならないと付け加えた。「20年前ならばトニーは死んでいましたよ。でも今では、こんなひどい状態でも生き続けられるのです。医療はずいぶん良くなりましたが、法律はそれとともに進歩したわけではありませんでした。助かってもこんな状態で生きていなければならないことを知っていたならば、倒れた時に死ねばよかった、助けを求めなければよかったと、彼は今言っているのです」。


 最近の聴聞会でニックリンソンを支援したポール・ボーエンは、法務省が何か「一撃必殺」となるような論拠をもち出して、この訴訟の差し止めさせるようなことはしなかったと述べた。


 ニックリンソンの訴訟は、「安楽死あるいは自殺幇助の行為」であり、「彼の苦しみに終止符を打たれ、コモン・ローが保証する自立と尊厳の基本的権利が守られる唯一の手段」なのです、とボーエンは主張した。


 以前の公聴会で、法務省の代表者であるデビッド・ペリー王室顧問弁護士は、ニックリンソンが法廷に求めているのは「彼の生命の意図的な剥奪」を承認し許可することだ、と述べた。


 ペリーは次のように付け加えた。「これがイングランドとウェールズの法律になることはないし、そうなることはありえない。ただし、議会がそうでないと言うならばその限りではないが」。


 ウィルトシャー州メルクスハム在住のニックリンソンは、2005年ギリシャへの出張の最中に重度の脳卒中で倒れ、首から下が麻痺状態になり、意志を交わすのに頭と目を使うことしかできなくなった。彼の妻は、2010年12月に自殺幇助を調査するファルコナー委員会に、夫は会話を愛する人だったが、今は話すことができない「純然たる苦しみ」を気落ちしながら訴えていると語っていた。

」(おわり)




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