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瞑想は脳を変えるのか? [海外メディア記事]

 

少し前の1月28日に『ニューヨーク・タイムズ』紙に載った記事だが、 数日間ずっと「もっとも読まれている記事」の一位の座を譲らなかったので、紹介してみようと思っていたが、時間的余裕がなかなか見つけられないで今日に至ったわけである。ちなみに、私は、個人的には、瞑想や座禅やヨガには全然興味はない。
 
 
 瞑想がアメリカで流行しているらしい。それも都市部で。記事の最初に「瞑想リトリート(meditation retreat)」という言葉が出てくる。まあ意味は何となく分かる。人里離れたところに引きこもって瞑想にふけることだろう。日本にも座禅の体験合宿みたいなのはあるし、森田療法なんていう本格的な治療法もあった。しかし一応グーグルで“meditation retreat”を検索したら、何と約 4100000 件ものヒットがあった。それほどの流行なのである。
 

 そういう流行を後追いするように、瞑想には脳の変化をもたらす作用があるという研究結果が出されたそうだ。それを紹介したのが以下の記事で、数日間にわたって『ニューヨーク・タイムズ』紙のオンライン版で注目度一位にあったのも、こういう流行が背景にあるからなのか、ということがようやく判った次第である。
 

 ちなみに、やはり「瞑想 脳」でグーグルで検索すると、瞑想が脳の灰白質を増大させるというたぐいのことは、日本でも知れ渡っていることであるのがよく判る。でも、誰も科学的な研究に興味があるわけではなく、脳研究の最新成果という箔がほしいだけなのも一目瞭然。
 
 
 さて、瞑想は脳を変えるのか?  たぶんそうなのだろう。瞑想に疎い私にはそうとしか言えないが、これは別に大したことではないと思う。「瞑想が脳を変える」ことを意外と感じる人は、脳に対する硬直した見方をしているのであって、脳が柔軟で驚くほどの可塑性をもっている器官であることはすでに十二分に実証されていることだ。そういう一般的な知識をもっていれば、ことさら瞑想でなくとも、脳にインパクトを及ぼすものは他に掃いて捨てるほどあるわけだから、こういう研究はあまり大した意味はないのではないか、と私は思ってしまう。読書も、ジョギングも、食事も「脳を変える」ことは出来るのである。
 
 
  この記事を書いたSINDYA N. BHANOO女史――どう読むのか? インド系であるのは判るが――は、インドの誇り高き文化の一つである瞑想法がアメリカで流行しているのを憎からず思ってこの記事を書いたのだろうと思われる。彼女は現実的な人のようだから瞑想には懐疑的なようだが、研究そのものを悪く言っているわけではない。節度ある書き方である。
 
 
 この記事に対する読者のコメントの中に、「自分はカート・ヴォネガットの講演を聞いたことがあるが、そこで彼は瞑想と読書を同じものと見なしていた」という聡明なコメントがあった。そう、瞑想は、その名を冠した所に行かなければ得られない訳ではない。しようと思えば、手近な所で、いつでも、どこでも、できるものなのである。たぶん、正座する必要もないのである。 


January 28, 2011, 10:29 AM
How Meditation May Change the Brain
By SINDYA N. BHANOO

http://well.blogs.nytimes.com/2011/01/28/how-meditation-may-
change-the-brain/?scp=2&sq=meditation&st=cse

 瞑想はいかにして脳を変えるのか
  
 
 12月の休暇の間、私の夫は10日間の瞑想リトリートに行っていた。何が面白くて瞑想なんかにと私は思ったが、彼は活気に満ちエネルギッシュな様子で戻ってきた。


1.jpg

  
 瞑想という経験は自分をとても変えてくれたので、3月の末まで毎日2時間、朝1時間と夜1時間、瞑想することに決めたんだと彼は言った。瞑想が本当に彼の生活の質を向上させるものかどうか、もし向上させてくれるならばどのようにしてか、を見きわめる実験をするというのだ。
 

 正直に言うが、私は瞑想の効果には懐疑的である。
 

 しかし、今では、夫のように瞑想する者は、脳内の変化によって恩恵を得ているのかもしれないと述べる科学者もいるのだ。研究者の報告によれば、1日30分の瞑想を8週間にわたって行った人は、記憶や自我の感覚や共感やストレスなどに関係ある脳の部分の灰白質密度の中にかなりの変化が見られたのだという。この発見は、1月30日に発行される『精神医学研究(Psychiatry Research)』の「神経画像(Neuroimaging)」 特集号に掲載される予定である。


  実験参加者が瞑想の訓練を始める前と後に脳をMRIブレイン・スキャナーにかけてみたら、学習と記憶にとって重要な領域である海馬の灰白質が増大していることが判明したのである。そのスキャン画像は、不安やストレスに関連する領域である扁桃体における灰白質の減少を示してもいた。瞑想の訓練をしなかった対照群にそのような変化は見られなかった。
 

 しかし、こうした研究に参加したボランティアたちは、日頃の生活でもストレスの軽減をみんな求めているが瞑想は一度もしたことがなかった人たちだったのだが、彼らはいったいどのような瞑想をしたのだろうか? 最近は、とても多くの人々が瞑想のことを話題にする。私たちが住むベイ・エリアから四マイル四方の中に、何らかのタイプの瞑想のクラスを提供するカルチャー・センターが少なくとも6つあって、「で、今日の座禅はどうだった?」といった会話がしばしば耳に入ってくるのである。


 
 ブリタ・ヘルツェルは、マサチューセッツ総合病院とハーバード・メディカル・スクールで心理学を教えていて今回の研究の主執筆者であるのだが、彼女によれば、参加者が行ったのはマインドフルネス瞑想(mindfulness meditation:精神を集中する瞑想)であるのだが、これは1970年代後半にアメリカに導入された瞑想の形式なのだそうだ。これは、私の夫が従ったのと同じ古代仏教の技術にまでさかのぼるルーツをもっているのだという。


  「メインの考え方は、いろいろなものを利用して自分の注意力を一点に集中させることなのですが、その一点は呼吸の感覚や感情や思考であってもいいし、または、どんなものであれ身体的な感覚を凝視することであってもいいのです」と彼女は言った。「しかし大事なのは、精神をさ迷わせるのではなく、今ここに精神を立ち戻らせることなのです」。
 

 一般的には、瞑想者は、黙ったまま、椅子や床に正座するのだが、時にはガイドがセッションを指導することもあるでしょう、とヘルツェル博士は言った。

 
 もちろん、人間の脳が複雑であることを忘れないことが大事である。灰白質(grey matter)密度の増加が本当に何を意味するのかは、文字通り、まだ未知の領域(grey area)なのだ。


  「この分野は非常に出来たばかりで、私たちもまだ十分知識があるとは言えない状態なのです」とヘルツェル博士は語った。「これらの研究はまだ準備段階の発見にすぎないと言えるでしょう。ここには何かがあるとは思っていますが、これらの発見をくり返して、それが本当に意味しているのは何なのかを突き止めなければなりません」。


  瞑想の利点をピンポイントに突き止めるのは難しいことだったが、2009年のある研究は、瞑想が冠状動脈性心臓病の患者の血圧を下げることを示した。また2007年のある研究は、瞑想者の注意持続時間(attention span)は、瞑想を行わない人よりも長いことを見い出した


  
 瞑想者の脳と瞑想していない人の脳の間には構造的な違いがあるということを示した研究は以前にもあったが、瞑想の時間を経た後で灰白質に変化が見られたことを記録したのは、この新しい研究が初めてであった。
 

  ヘルツェル博士は、自分のチームが最終的に証明したいと思っているのは、瞑想が人々の生活を決定的に改善するのはどのようにしてなのかという点にあるのですと述べた。


  「瞑想が幸福感を高め、生活の質を向上させることは、多くの研究によって見い出されてきたことですが、どうしたらそれを客観的な形で示せるかはずっと難しいことでした」と彼女は言った。「どうしてそうなるのかについては、脳に関しても心理学的メカニズムについても比較的わずかなことしか判っていませんからね」。



  専門誌“PLoS One”に掲載された2008年のある研究で研究者は、瞑想者は、苦しんでいる人が立てる音を耳にするとき、瞑想しない人に比べて、他者に対する共感に関係する部分である側頭頭頂接合部(temporo-parietal junction)の活性度が高かったことを発見した。
 

 「瞑想する人は、誰かが苦しんでいるとき、その人を助けようという気持ちが一段と強まり、より多くの思いやりをもって行動するのかもしれません」とヘルツェル博士は述べた。
 

  さらなる研究が必要であるが、それは私にはよい知らせだ。
 

  今のところ、夫は朝5時に起きて夜10時にはへとへとになっているという事実にもかかわらず、私は、夫のちょっとした実験を喜んでサポートしている。


  夫が妻に対する共感に満ちあふれて、私がゴミ出しやガソリン入れが好きじゃないのを知っているので、私のためにゴミを出してくれたり車にガソリンを入れてくれるならば――そんなことは我慢できるからだ。」













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