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脆弱な人:鳩山由紀夫  [海外メディア記事]

 海外のメディアにとって、鳩山由紀夫首相は、いまのところ、あまり食指が動く対象ではないと思いますが、あえてそのハードルをこえたフランス『リベラシオン』紙の記事を紹介します。記事の最後で、鳩山を形容して"vulnerable“という言葉が使われています。「脆弱」と訳しましたが、「もろい」、「かよわい」、「傷つきやすい」とも訳せます。いずれにせよ、世界広しといえども、一国の指導者がこういう言葉で形容されるのはあまり例がないのではないでしょうか? この記者を捉えたのは、鳩山のもつそういう意味でのユニークさだったのではないか(しかも、この記者はそのことを悪しざまに言っているわけではない)、と私には思われるのです。

 

Japon : les 5 peines de Yukio Hatoyama  Après cent jours au pouvoir, revue des affres endurées par le Premier ministre.

Par ARNAUD VAULERIN   http://www.liberation.fr/monde/0101612819-japon-les-5-peines-de-yukio-hatoyama

「 政権の座について100日がたった今、首相が耐えた労苦を振り返る

  日本の中道左派の首相鳩山由紀夫にとって、新しい年は、つい終わったばかりの前年と同じように始まった、つまり、苦悩の中で始まったのである。健康上の理由のため水曜日に藤井裕久財務大臣が辞任したが、これによって、55年間に及ぶ自民党の保守政権の後をうけて、8月30日に発足したチーム鳩山はさらに少し弱体化したと言える。

 秋以降、悪いニュースが、不安定な経済情勢に付け加わっては、支持率の低下をしめす世論調査とともに雪だるま式に膨らんでいった。 3ヶ月で、鳩山の支持率は77パーセントから46パーセントに落ち込んだ。首相の改革への意気込みに関しては、懐疑的意見が世論調査にもはっきり現われた。順風満帆の時がかつてあったとしても、それは涙の中で終わってしまった。クリスマス・イヴに、2人の側近が政治資金を秘密裏に調達した罪で起訴された後に、鳩山由紀夫はカメラの前に現れて謝罪した。新しい政権指導者が涙を目に浮かべながら、それでいて辞任は拒絶する姿は、民主党が国会の全議席480議席の内308議席を単独で獲得した昨年の8月30日に、日本国民が望んだ歴史的な政権交代のことを忘れさせてしまったのである。

 不幸な偶然の一致とも言うべきことだが、この弱々しい告白がなされたのは、「国の形そのものを変え、国民に権力を戻し官僚機構への依存に終止符を打つ」と約束したスタンフィード大学で培ったこの工学博士が政権の座についてから100日後のことだった。しかも彼は「市場原理主義」とも戦うと約束していたのだ。この政権交代は、当時は、どこかしら革命のような趣があったし、日本の近代化の始まりと世界への仲間入りを告げる1868年の明治維新を躊躇わずに呼び起こす人もいたほどだった。

 9月半ばに首相の座についたものの、鳩山首相は11月以降はこの秘密資金疑惑で動きが取れなくなっていたが、その頃すでに、沖縄の米軍基地の将来に関して閣僚の足並みが乱れていた。その後、政権公約の最初の断念が明らかとなった。選挙期間中の公約であった暫定税率の廃止が取り消されたのだ。雇用者サイドは、派遣労働が禁止されるかもしれないということで熱くなり、政府の成長戦略について考えられるありとあらゆる罵詈雑言を言い放ったばかりである。

 鳩山首相は、厄介な財政状況を引き継いだことは不本意だっただろう。日本は、先進国としては世界で最も借金まみれの国なのであるから。しかし、首相に就いた100日間は、首尾よくイニシアティヴをとれた事例もいくつかはあった。郵政民営化を停止し、家族政策に資金を割り振るために金のかかる公共事業を廃止し、政府の方針を常に手中におさめてきたキャリア官僚を逆に内閣に服従させる端緒を拓いたことなどである。

 実は、日本人が鳩山を責めているのは、彼が優柔不断で権限を欠いているからなのである。民主党のある議員は彼に「ミスター15分」というあだ名をつけたが、それは、心変わりをするまでの最大限の時間だから、というのである。12月末、時事通信が行った調査によると、首相が実権を行使していると考えているのはたったの11%にすぎなかった。多くは、民主党の全権を任されている幹事長である小沢一郎の内に、真の権力者の姿を見ていた。さらに、表向きは健康を理由に辞任したことになっている財務大臣を解任したのは小沢だと断言するものもいる。鳩山は非常に強い影響力を蒙っている人間、一言で言えば、脆弱な人間にとどまっているのである。        」












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