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フォートフッド事件の容疑者についての錯綜した手がかり(1) [海外メディア記事]

 13人が犠牲になったフォートフッド陸軍基地乱射事件の容疑者の動機について、現在のところ推測可能なことを『ニューヨーク・タイムズ』紙が記事にしています。長大な記事なので2~3回に分けて紹介します。
 http://query.nytimes.com/gst/fullpage.html?res=9903EED8153BF936A25752C1A96F9C8B63


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「  フォートフッド事件の容疑者についての錯綜した手がかり
 
 ワシントン――マリク・ニダル・ハサン少佐は、11月5日、2丁の拳銃を手にフォートフッド陸軍基地に向かったとき、質素なアパートに新しく作った自分の名刺を残していた。いま、その名刺は、実際には取られなかった道を示唆しているため、彼の容疑事実である13人の殺害になぜ至ったのかを解くもう一つの手がかりになると捜査当局は見ている。

 
 ハサン少佐が7月に不規則に広がるテキサスの基地に異動した後にインターネット上で注文した名刺に、39歳の精神科医であるハサン少佐は、成人後の大半の間仕えてきた陸軍で彼が勝ち取った階級を書き入れなかった。かわりに、“SoA”という謎めいた略語を記入させたのだが、その略語は明らかに「アラーの僕(Servant of Allah)」または「アラーの兵士(Soldier of Allah)」を意味しており、忠誠を軍務からますます高じていく信仰心の方に転換していったことを象徴的に示しているのだろうと思われている。


 しかし、大量殺人を企てる人間は、普通、ビジネスを始めようとは思わない。ハサン少佐が、イスラム教徒の患者を専門とする秘密のセラピストとして内職しようと望んでいたにせよ、自分は陸軍を早い時間に退出することを許されていると想像していたにせよ、陸軍やFBIの係官は名刺や他の多くの物証を調べたうえで、この10日間多くのアメリカ人たちが議論してきた次のような問いに答えようとするだろう。その問いとは:
 
 
 ハサン少佐は、宗教的過激思想によって、彼が陸軍の同僚たちを敵と見るようになり、攻撃しようと駆り立てられたテロリストだったのだろうか? それとも彼は悩みをかかえた一匹狼で、この6年間介護してきたおぞましい死傷者を輩出する戦闘地域に行くよう命ぜられて頭がおかしくなった不適格者なのだろうか? それともその両方なのだろうか?


 土曜日の週末恒例演説で、オバマ大統領は、現政権をあげて大虐殺の全容を解明することを約束した。「その調査は、射殺犯の思想や交友関係を含め、その動機の解明に向かうだろう」と彼は述べた。

 
 オバマ大統領は捜査当局は何かの間違いがなかったかも探すことになるだろうと言った。「もし、射殺事件の前にしかるべき行動をとるべきだったのにとれなかったならば、それについての説明責任がなければならない」。


 ハサン少佐をあの行動に駆りたてたものが何であれ、彼がひどいプレッシャーに苦しんでいたのは明らかである。彼は何年もの間家族に戦場に送られるかもしれない恐怖について語っていたし、ウォルター・リード陸軍メディカル・センターでの仕事のおかげで、戦闘が生み出すぞっとさせるような死傷者たちに彼は毎日触れざるを得なかった。彼には社会的なつながりはほとんどなかったようだ。同僚の精神科医は彼のことを「片隅にぽつんといる男」としてしか思い出せなかった。


 最近ハサン少佐は、イスラム教徒の兵士の中には、自分が信じる宗教とイスラム教国家でアメリカが行っている戦争との間に感じる(とハサン少佐が思う)葛藤に強い関心を抱いていた。それは、学問的に生産的な関心事と見る同僚もいたが、個人的な悩みの種だったのではと推し量る者もいる。

 
 ハサン少佐が書き残したもの(その中には、暫定的結論としておそらく彼のものだろうと思われている自爆テロについてのネットへの書き込みも含まれている)を調べている調査官たちによれば、ハサン少佐はあの9.11の攻撃以来イスラム過激派の間で広く議論されてきた問いが頭から離れなかったようである。その問いとは、罪のない人の死が道徳的に正当なのは(もしあるならば)いつか? という問いである。


 調査官が調べている手がかりが示唆しているのは、少なくとも今のところは、感情的な問題と過激思想の萌芽がハサン少佐を駆り立てたのだろうということである。ハサン少佐は、彼をとどめた警官たちの銃弾を生き延び、いま13件の殺人罪で起訴されている。


 うつとストレスだけでも死を招く攻撃を起こすきっかけになるものである。たとえば、今年5月バグダッドで、落ち込んだ陸軍の軍曹がクリニックで5人の同僚兵士を殺したとして告訴されたことがあった。


 しかし、ニューヨークの精神科医で大量殺人についての専門家であるマイケル・ストーン博士は、ハサン少佐について形成されつつあるイメージは、過激派の宗教が「すでに彼の中で相争っていた多くの心理的問題に対する答えを与えたらしい」ということを示唆していると語った。



 ひとりでに過激化する

 テロの専門家には、ハサン少佐はだんだん普通になりつつあるテロリストのタイプの最新版かもしれないと指摘するものもいる。つまり、インターネットの助けを借りることでひとりでに過激化し、自分の目標を達成するために海外のネットワークの支援もなく、国境を越えるまでもなく大惨事を引き起こしてしまうタイプだというのである。

 
 テロリズムを研究しているジョージタウン大学の教授のブルース・ホフマンによると、こうしたケースは去年増加の傾向を見せたが、その大半は外国のテロリストと直接の結びつきがない人々が関与しているケースだったという。ひとりでに過激化するこの傾向は、アル・カイダのリーダーや支持者たちがウェブ上に刺激的なメッセージを絶え間なく流して助長することによって、勢いを増しているのだとホフマンは語った」。(つづく)

 






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