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12年後のフランスの文化は? [海外メディア記事]

 12年ぶりにフランス人の文化的動向を調査した結果が出たことを報じた『フィガロ』紙の記事より。

  前回1997年のときに比べると、PCやネット環境(向こうでは「モニター文化(culture écran)」と言うのか?)がまったく違ってしまった訳ですから、その影響で人々は内向きになったのではないか、という予測が容易にたつわけです。しかし、「モニター文化」全盛の時代になっても、人々は街に出ていて、映画、演劇、コンサートに行く回数はむしろ増えている。それが今回の調査で判明したようです。

 それはそれとして、同じような調査を日本でしたらどうなのでしょうか?  そのことを含めて、ちょっと訳していて気になった点をいくつか列挙しておきます。 

 ・ 比較対象の1997年。「まだCDが買われていたし、YouTubeもグーグルもなかったし、携帯電話もほとんどない時代だった」。しかしYahooはあったし、もう私はPCで結構遊んでいた(オンラインでの囲碁の対戦とかね)と思うが、記憶が定かではない。しかし、こんなことにもウィキぺディアの項目があるとは知らなかった。「1997年」(http://ja.wikipedia.org/wiki/1997%E5%B9%B4)。十年一昔とは言うものの、そんなに昔という感じはしませんね。

 ・ 記事にあるように、PCに釘付けになるとTVは見なくなる。これは私にも当てはまる。一部の人はそうだろう。しかし、グーグルの「急上昇ワード」などを見て痛感するのは、TVの補助としてPCを使っている人がいかに多いかということ。一方が他方を駆逐する、というようなことにはならないのでしょうね、きっと。それに、ネットと本の関係も反比例的、相互排他的ではないと思います。
 
 ・ フランスの調査だと、前回の調査時のときも、今回も同様に、映画は強かった。日本ではどうなのか? 特に映画に興味を持っているわけではないせいもあるが、映画の話題はあまり耳に入ってこないような気がする。日本は、フランスよりもっと内向きの傾向が強いような気がしますが、どうでしょう?  

 ・ 「ロック」は、フランスだとある程度知的な人に好まれることは少し意外な感じ。もっとも十把一からげに「ロック」と言っているあたりに、こういう調査の馬脚が出ているような気がしないでもありませんが。


Malgré Internet, les Français continuent de sortir

Claire Bommelaer 15/10/2009

http://www.lefigaro.fr/culture/2009/10/15/03004-20091015ARTFIG00005-malgre-internet-les-francais-continuent-de-sortir-.php


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「  インターネット全盛にもかかわらず、フランス人は依然として街に出ている
 ある報告書によってデジタル時代における私たちの文化的習慣が明らかになった。映画が王者で、展示会や劇場は健闘しているが、読書は低迷。
 
 外出するのはどんな人で、行き先はどこ? テレビはパソコンに王者の座を奪われた? どれくらいの割合のフランス人が読書をしている? 1973年以降、フランス文化省は、文化的慣行の概要を作成するために、フランスの家庭に聞き取り調査を行ってきた。

 前回の調査は1997年に行われたが、当時はまだCDが買われていたし、YouTubeもグーグルもなかったし、携帯電話もほとんどない時代だった。12年後、あたりの景色は劇的に変わった。ビデオ・デッキは消え去り、パソコンが全世帯の80%以上に行き渡り、マルチメディア型の携帯電話は、文化、娯楽、個人的コミュニケーションの間の自由な往来を可能にした。  

 「モニター文化の勢力の伸張」が文化的な風景を変えたとしても、それは文化的な習慣の息の根を止めたわけではなかった。映画館、劇場、美術館に行ったり読書をする頻度は、インターネットに接続する回数が増えるとともに、増大したのである。ある程度までなら(一日4時間あたりが目安だが)、モニターに釘付けになる時間が多ければ多いほど、外出の回数も増えることが判ったのである。


・若者のテレビ・ラジオ離れ進む

 
 テレビの前で過ごす平均的な時間は一定していて、週に21時間ほどである。しかし、テレビとインターネットの間には通底している現象がある。ゲームに費やす――15歳から24歳の若者や男性がそうしているように――時間が多ければ多いほど、テレビは見なくなる、という現象である。45歳以上の人々、ましてや60歳以上の人々は、デジタル時代の到来に受ける影響は少なくなり、テレビ番組を見てすごす時間がますます増えている。

 ラジオに関していえば、ジェネレーション・ギャップが年々深くなっている。ラジオを毎日もしくはほとんど毎日聴く15歳から24歳の割合は、オンラインでの聴取に流れたために、劇的に減少したが、逆に65歳とそれ以上では、自分たちの慣れたラジオに忠実である人々がますます多数派になっている。...
 


・新たな音楽の嗜好

 人々は、「場所によっては多少の違いがあるが、どこに言っても絶えず流れている音楽に浸されながら暮らしている」。しかし、ここでも、世代間のギャップが生まれている。若ければ若いほど、アングロサクソン系の音楽、r'n'b、先端を行くテクノに対する嗜好が顕著になる。クラシックは影が薄く、45歳以下の人々からは黙殺されていて、退潮が著しい。音楽をめぐって社会階層が対立することもある。ロックは、「音楽ファン」の形をかなり変えたが、専門職につく人々の間では人気を博しているものの、労働者の階層ではそうなっていない。



・映画の牙城は揺るがず


 フランス人の57%は過去12ヶ月間に、少なくとも一度は映画館に足を運んでいるし、90%はビデオ・デッキかDVDプライヤーをもっている。あらゆる年齢層、あらゆる社会階層の人々が映画に関心を持っている。コメディー映画は常に好きなジャンルのトップの座を占めており(44%)、次にアクション映画、犯罪ものの映画と続く。35歳以下は断然アメリカ映画を好むが、45歳以上の人の心がフランス製の作品に傾いていることははっきりしている。


・美術館、コンサート、劇場はパリの人々を誘惑してやまない


 この12年間、文化的施設への訪問者・見学者数は一定している。パリ市内在住者は、非常に豊富な企画に恵まれているので、映画や美術館や劇場に足を運ぶ点ではトップだった。それに、パリ市内在住者は、1997年に比べて、2008年に美術館や劇場を訪れる回数が増えた唯一の人々であった(美術館は30%から65%に、劇場は19%から6パーセントに増加した)。一年に一度ないし二度劇場に足を運んだ15歳以上のフランス人は、12年前には9%だったのに対して、2008年は13%だった。成功したワンマンショーやコントを加えれば、もっと数字はあがるだろう。


・書物は点を失う

  
  年に一冊も本を読まないフラン人はますます増えている。「一冊も読まない人」の割合は30%に達し、ほとんど読まない人も読む本の冊数はだんだん減っている。事実、どの世代をとっても一つ前の世代より読む本の冊数は減っている。本の面目は、部分的に女性たちによって保たれた(34%の女性がこの12ヶ月間で10冊以上読んだ)。読書の地盤沈下の論理的帰結は、図書館が苦労している、ということである。」








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