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人間レンタル業 [海外メディア記事]

  日本における代理屋について、『ガーディアン』紙のJustin McCurry氏が記事にしています。

  こうした仕事はだいぶ前から「便利屋」が行っていたことで、日本人ならば何をいまさらと感じるでしょうが、外国の人には異常に(または新鮮に)感じられるのでしょう。この記事に対する一般読者のコメントを読むと、そのことが良く判るはずです。中には「資本主義万歳(Cheers to capitalism!)」なんていう捨てせりふを残す人もいて、こんなことまで金で解決しようとするのかと、相当異常に見えるのでしょうか? (資本主義の本家本元のイギリスの人に、そんなことを言われるとは少し変な気持ちになりますね)。

 宣伝めいたことをする義理は何もないのですが、余談として記しておくと、この記事で語られる仕事について興味を覚えた人は、「代理屋 はげまし隊」でググッてみると、トップに出てきます。

 ちなみに、文中で「日本での友人レンタル業者の数は、過去8年間で倍の約10社に増えた」とありますが、これは事実誤認だと最初は思ったのですが、多数ある便利屋を除外して、純粋に人間をレンタルする会社のことを指しているという可能性も捨てきれないので、判断がつかないということにしておきます。
 
 もう一つ補足すると、"rent-a-friend ”という表現は、"rent-a-car ”あたりから類推してこの記事のために急造した言葉で、英語にそういう表現が存在しているわけではありません(言うまでもないか)。


Justin McCurry in Tokyo guardian.co.uk, Sunday 20 September 2009 18.27 BST 

http://www.guardian.co.uk/world/2009/sep/20/japan-relatives-professional-stand-ins


 孤独な日本人は「友人レンタル」業になぐさめを見いだす


 介添人のイチノカワ・リュウイチは、結婚式の招待客の一団を前にしてマイクの所にやって来て、咳払いをしてから、それに続く数分間、花嫁と花婿について感動的なスピーチを行った。しかし、彼のスピーチはひとつの決定的な事実を言い落としていた。それは、彼が、このまばゆいカップルについて、披露宴の給仕をしている男女と大差のないことしか知らないという事実である。

  
 招待客が腰を下ろした瞬間からその晩の最後のカラオケの曲を彼らが歌いだすまで、イチノカワはこの大々的なごまかし(善意のものだが)の一部だった。


 彼はプロの代理業者(stand-in)である。代理業は成長しているサービス部門の一つで、結婚式や葬式のような社会的な催事において依頼人が恥をかかないために、にせの結婚相手、介添人、親戚、友人、大学の同僚、ボーイフレンドやガールフレンドなどを貸し出すサービスである。

 今週、彼はまた別の人になりすましたが、今度は学校の運動会で12歳になる男の子とその妹の叔父という役だった。彼はその子達に律儀に声援を送り、その子らの奮戦ぶりを手もちのビデオ・カメラに記録し、親子レースに参加した。

 
 もし誰かに尋ねられたら、彼は子供たちの叔父と名のり、ちょっと会話をして控え目に立ち去るだろう。彼は、彼の「甥」や「姪」にもう二度と会うことはないだろう――離婚のために父親がいなくなったことで学校でいじめを受けているその子供たちとは、もう二度と。


 イチノカワは、カウンセラー職に就こうという計画をあきらめて、三年半前に「はげまし隊」を始めた。

 結婚式のスピーチを無事にこなしたデビュー以降、依頼が殺到したとイチノカワは言う。彼はいま、仕事をこなすために、おもちゃ製造会社の職から休暇をもらっているところである。「人々の要望は、女性だったり、老人、若者、ありとあらゆるものでした。だけど、もちろんすべての役を自分でこなすことはできませんからね」。


 愛想のよい、メガネをかけたこの44歳の男性は、今、年齢はまちまちで、男性も女性もいて、一時的に新たな人になりきるというスキルと個性をもつ30人のエージェントを日本全国で雇っている。彼らは、たとえば、学校で困っている少年の父親になったり、お見合いをする女性の親になったりするのである。


 日本での友人レンタル業者(rent-a-friend agencies)の数は、過去8年間で倍の約10社に増えた。もっとも有名な「オフィース・エージェント」社の名簿には、1,000人ものエージェントが登録されている。


 代理業の成長は、個人的・職業的問題が世間に知られることをひどく嫌う文化が日本に深く根ざしていることにも関係があるが、社会的・経済的に諸々の変化が生じていることを示すものでもある。


 最近数ヶ月では、失職した人々の間に、偽の上司に対する需要が急騰したそうだ。また、友人をつくれるほど長く同じ職場にとどまれない契約社員や、離婚した人、失恋した独身者からは、偽の同僚に対する需要も大きいという。


 イチノカワのエージェントの料金は、結婚式に出席するだけならば1万5000円という手ごろなものだが、スピーチをしたりカラオケを歌うように求められると割増料金が発生する。

 彼の準備は周到で、考えられるありとあらゆる質問を吟味しておく。もし質問に対して、不正確にしか答えられなかったり全然答えられなかったりしたら、依頼者の面目が丸つぶれになるし自分の評判も駄目になるからである。「3年半の間に見破られたことは一度もありません」とイチノカワは言う。


 彼は、二ヶ月前までは、本業以外のこの仕事については自分の妻にも黙っていた。ある喫茶店で日本人のレポーターからインタビューを受けているところを妻に発見されて、真相が発覚したのだ。


 「もし自分が誰かの夫である振りをしている場合、きっと自分の「妻」に関することなら、携帯電話の番号から「われわれの」子供が最近やっていることにいたるまで、何でも知っているようにしますよ」と彼は付け加える。

 
 彼の次の大きな仕事は、行き詰っている恋愛を救ってやることである。依頼者は、20代の女性で遠距離恋愛の最中なのだが、その「イケメンで、女の子に人気のある」彼氏の興味が急速にしぼんでいるのではという恐れを抱いている。


 来月のデートのとき、同じくらいハンサムな男性の偽の「友人」とたまたま出会い、「また会えてうれしいよ」と言ってくれることになっているのだが、もしうまくいけば、それによって彼氏のジェラシーに火がついて愛情を示してくれるだろうという計画である。


 ありそうにないと思うかもしれないが、イチノカワは、依頼者の恋愛関係がこれで救われると確信している。「これで稼げるわけじゃないんです」。そう彼は言う。「しかし、私は問題を抱えた人を助けて、その人を幸せにするのが好きなんですよ。後になって感謝のメールをもらうと、充実した気持ちになりますね」」。 








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