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資本主義:あるラブ・ストーリー [海外メディア記事]

 もうパリは芸術の秋? 少なくとも映画のシーズンに突入したことは確か。『フィガロ』の文化欄では、ドーヴィルの映画祭に来たメリル・ストリープが大々的に取り上げられていたし、『ル・モンド』はヴェネチア映画祭に来ていたマイケル・ムーアを主役にしました。そこで、後者の記事を紹介します。


LE MONDE | 07.09.09 | 15h34 • Mis à jour le 07.09.09 | 15h34   Jean-Luc Douin

http://www.lemonde.fr/cinema/article/2009/09/07/michael-moore-lance-son-dernier-film-appel-a-la-revolte-contre-le-systeme_1236945_3476.html#ens_id=1231561


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 マイケル・ムーア、「システム」への反抗を訴える最新作を出品  

  映画の冒頭、敏感な人には見るのを薦められないようなシーンがある旨の注意が語られる。続いて、監視カメラがとらえた銀行襲撃の映像の数々。次に、古代史に題材をとったスペクタクル映画からの抜粋による古代ローマ帝国の「パンとサーカス」と、ブッシュやベルルスコーニのような政治家による陽動政策との類似性を示唆するシーン。人々に対する生殺与奪の権利を勝手に手に入れた新たな皇帝はどんな連中か?  それは、すべてを所有しているのに無一文の者からむしりとろうとする者たちであり、住宅ローンの返済者たちを保安官の助けを借りて自宅から追い出すハゲタカのような不動産業者であり、保険会社とグルになって従業員の死から利益を上げようとする企業などである。


  「僕はこの映画を、僕が撮れる最後の映画であるかのように思って制作した」。アメリカのドキュメンタリー映画作家マイケル・ムーアの最新作『資本主義:あるラブストーリー(Capitalism : A Love Story )』は、ムーア自身によれば、彼が20年間行ってきた戦いの総決算である。巨大金融資本がアメリカ人の生活に及ぼした悲惨な影響をこの映画は告発している。攻撃的で同時に陽気な政治学の講義のような語り口を変えることなく、しかし仕事を果たしたことにホッとしたかのように、彼は一つの問いをたてる。それは、資本主義に対する愛は、アメリカの市民一人一人にどれほどの代償を払わせたのか? という問いである。 この愛は、今日、仕事を失い(毎日、1万4000もの職がなくっている)、家を失ったすべての家庭にとっては、アメリカン・ドリームを悪夢に換えてしまった愛である。ムーアは、この不況で人生が台無しになった人々の家に私たちを招待し、ついでワシントンに、この事態をもたらした操り人形師達がいるワシントンに向かい、彼らの悪習、彼らの嘘、彼らの「腐敗」を弾劾していく。

 「アーチスト、映画製作者の仕事は、羊の群れにまじって振舞うことではなく、私たちの世界でうまく機能していないことを強調することです。政治家は勇気をもって事態を変えることに興味をもちません。それは、彼らにとってリスクがありすぎることだからです。政治家に新たなシステムを採用させ、真実に直面するよう強いるのは、私たち国民がすべきことなのです」。マイケル・ムーアはそう述べ、銀行の経営者や金融機関を経済危機を引き起こした責任をとって刑に服すべきだと指摘する。


 「犯罪現場」

 
 しかし、『資本主義:あるラブストーリー』は何よりも「犯罪の物語りであり、階級闘争に基づく戦争の物語りであり、吸血鬼と過剰な愛の物語りなのです」とマイケル・ムーアは付け加える(彼の前作『シッコ』(2007)は、今日オバマ大統領の頭痛の種になっているアメリカの医療制度を取り上げていた)。新作が告発するのは個々の人物や個々の企業というよりも、それらを支える哲学である。この映画は経済危機についての映画というより、システムについての映画、自由市場というシステム、利潤崇拝というシステムについての映画である。本筋とは関係のないハリウッドの映画の映像が次々と現われ、そこにイエスが現われ使徒の銀行家を激しく非難する間、「資本主義は神の掟と両立できない」というナレーションがかぶる。ムーアは財務長官のポールソンに電話をかけるがガチャンと切られ、ルーズベルトの理想を思い起こさせては金融機関のいくつかのビルから締め出しを食らうが、その周囲に「犯罪現場」につき「立ち入り禁止」のテープを張り巡らせる。

 いつもの帽子を頭にのせて、彼は記者会見で「どんなことだって可能なんだ」と述べた。「三年前に、アフリカ系アメリカ人の大統領が合衆国で選ばれるなんて誰が考えただろう? ベルリンの壁が崩壊したことや、南アフリカでマンデラ大統領が誕生したことだって誰も夢に思おうともしなかった。誰だって手をあげて自分の権利を守ることはできるんだ。反逆は去年の11月4日(オバマが選ばれた日)に始まった。活動的な市民になろうよ! 民主主義は観客のためのスポーツではないんだ、そこに参加しなくてはならないんだ! 働く人々の生活が会社の利益しか考えない人々によってめちゃくちゃにされるようなメカニズムが停止するようにしようではないか」。
 
 皮肉なはぐらかしが相変わらず大好きなムーアは、このアピールを、自分の映画に何を期待するかと別の場所で問われて、次のように言い換えた。「ポップコーンと反乱だよ」」。









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