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消滅の危機に立つ日本の地方 [海外メディア記事]

  なぜか『ガーディアン』紙が、日本における地方の過疎化(少子高齢化)のことを取り上げていたので、見てみることにしようと思いました。折りしも日本は選挙に突入しようとしているわけですが、消滅の危機と戦っているこうした地方が数多くあるということが、どれほど選挙戦で話題になるのでしょうか? 私は東京在住者ですが、東京に人口も富も集中するのはもう止めてくれ、と叫びたい気持ちをここ数年ずっと抱きつづけてきました。一極集中の首都圏と地方とのアンバランスがあまりにもひど過ぎるので、こういう清里の現状を報告する記事にはため息しか出ません。 
 


Japan: Towns face extinction as young people desert roots and head for cities

* Justin McCurry in Kiyosato, Hokkaido
* guardian.co.uk, Monday 20 July 2009 19.46 BST

http://www.guardian.co.uk/world/2009/jul/20/japan-towns-face-extinction


「 日本:若者が故郷を離れ都会に向かうにつれ、地方の町は消滅の危機に直面している


 
 世界の人口は急速に増大しており年金生活者の数もかつてないほど急速に増えている。しかし高齢化の皮肉な点は、世界が人間で一杯になることではなく、世界の広大な地帯で人口減少が起こりつつあることなのである。

 一見すると、清里町は生き残りに苦心している場所のようには見えない。ジャガイモやトウモロコシやビートの広大な畑が広がる中に、新築の家が立ち並びコミュニティー・センターも建っているからである。

 しかし、トラクターのかすかな音をのぞけば、町はシーンとしており、通りにはほとんど誰もいない。清里町はかろうじて生き長らえている状態なのである。そして政府によれば、6万以上の日本の町が、出生率の低下と平均寿命の上昇――現在、女性は86.05才、男性は72.29才――による二重の攻撃を受けた結果としての人口減少によって、死滅の危機にあるのだという。

 日本は、65才以上の人が占める割合――その1億2700万人の22.5%――が世界で最も大きい国の一つであり、15才以下の人が占める割合が13%で、世界で最も少ない国の一つである。地方の自治体に暮らす5人に2人以上が65才以上であり、高齢者が人口の半分以上を占める町村は、推定で8.000にのぼる。人口統計学者は、現在の1億2700万人という人口が、今後50年で1億人に減少するだろうと見積もっている。

 約200の町村が過去10年で消滅した。消滅の脅威が最も大きな規模に広がっているのが北海道で、そこでは、ほぼ10%の町が危機的状態にあり、今後10年で消滅すると予測されている町の半分が北海道に集まっている。

 清里町の人口は、ピーク時の1960年代初頭の11,000人から急降下をたどり、今日ではわずか4,675人である。住民のほぼ3分の1は65才以上で、国の平均を10%も上回っている。5つある町立の小学校には合計318人の生徒が通っているが、最も小さい小学校には48人しか通っていない。

 「高齢者の死亡者を含めると、年間約70名ずつ減少しています」と言うのは、清里商工会の事務局長のオクヤマ・ヒデアキ氏。日本の低い出生率を考えるならば、清里の農民にとって将来はますます望みのないものに映る。カツマタ・タケシ氏(55)は、自分がリタイアするとき、3世代にわたってジャガイモや他の作物を育ててきた30ヘクタールの農場は手放すことになるだろうと、ほとんど覚悟を決めている。

 「14才になる娘が跡を継ぎたいと思っているかどうかは分かりません」とカツマタ氏は言う。彼の農場は祖父が開拓したものである。「現実的に考えると、私がわが家の4代目にこの農場を手渡せるとは思っていません」。

 
 人口を増やす試みとして、清里町は数百万もいる60才台のサラリーマンとその家族にターゲットを絞り、ここに住居を用意する見返りとして退職後に田園暮らしを当地でしてもらえたらと期待をこめる。

 地元の関係者は、2006年に5億ドルの隠れ債務をかかえて破綻した北海道のかつての炭鉱の町、夕張市の二の舞は避けたいと必死である。炭鉱が1960年代に閉鎖されてからというもの、夕張市の人口は12万人から1万2000人まで落ち込み、その債務は、国際的な観光スポットに変貌を遂げようとする失敗に終わった試みに何年間にもわたって浪費し続けたせいだった。 

 北海道には、政府のとあるレポートで「瀬戸際に立たされている」と述べられている町がまだいくつかある。ある町は、三年以内にその町に移住し正式の市民として登録することに同意した人々に何区画かの土地を無料で譲渡しているが、いまのところ成功しているとは言い難い。別の町は、子供の数が劇的に減少しているために、今年度の初頭、その小学校のいくつかをヤフーのオークションに出品せざるを得ない羽目に追い込まれた。意義深いことに、そのうちの1校は高齢者のための介護施設に転用された。

  
 清里町が救われるかどうかは、若い都市居住者を呼び戻して、田舎にある自分のルーツを再発見できるようにさせられるかどうかにあるのかもしれない。ヤマシタ・ケンゴ氏は、10年前に妻と二人の子供とともに清里町に移住したのだが、いまでは、元の都市生活に戻ろうなどと想像することも出来ないと言う。

 
 「埼玉に戻るたびに、いつも真っ先に僕の心をとらえるのは、あまりに人が多すぎるということです」。斜里岳近くのロッジのオーナーでガイドもしているヤマシタ氏はそう語る。「一刻も早く清里に戻りたくなります」。


 「ライフスタイルの変化を望んでいる人は多いし、再スタートを切るために今の職場を辞めて田舎に行こうと思っている人だって多いですよ。しかし、日本の企業文化には、キャリア半ばにして辞めるということはないのです。辞めたいと思っている人も、どう踏ん切りをつければいいか判らないのでしょう」。

 
 清里町は、移住を前向きに考えている人に、使用料を大幅に引き下げて、一ヶ月間まで、広々とした家で暮らしてもらうような事業を行っている。昨年の夏以降この体験プログラムに数十人が参加したが、そのうち永住を決めた人はまだ一人もいない。

 
 「人口問題は一朝一夕に解決できるわけではないことは判っていますので、私たちは数値目標を課したりしませんでした」とオクヤマ氏は言う。「人口の減少に歯止めをかけられれば良いのですが」」。






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