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「ゴッホと夜の色彩」展 [海外メディア記事]

  オランダのアムステルダムのファン・ゴッホ美術館で『ゴッホと夜の色彩("Van Gogh et les couleurs de la nuit"/ Van Gogh and the Colours of the Night. )』と題された大規模な展示会が行われるそうで(6月7日まで)、その紹介記事を『ル・モンド』に見つけたので紹介します(http://www.lemonde.fr/culture/article/2009/03/21/soudain-a-arles-van-gogh-sort-son-chevalet-la-nuit_1170906_3246.html#ens_id=1170991)。

  時間があれば、別にゴッホでなくとも、地方の教会に併設されている無名の美術館をめぐってさ迷い歩きたいなあと思いますが、結婚して子供もできると、身軽に動けないのが悲しいところ。 

  なお翻訳文の後に、引き合いに出されている絵のコピーを掲げておきました。ミレーの星空を描いた絵は初めて見ましたが、印象に残る絵だと思います。 




アルルで、ゴッホは、夜、突然イーゼルを取り出し・・・
 
 夕暮れから夜明けまで、フィンセント・ヴァン・ゴッホ(1853-1890)が描いた夜景のほとんどすべてがアムステルダムに集められた。ゴッホの名前をもつ美術館の中では、もし光らしきものがあるとしても、それは夜の光である。しかしそれは放射状に広がっていく。この展示会は、夜にインスピレーションを受けた55の作品を集めたもので、そのうち約30作品はゴッホの絵、15作品は他の画家によるもので、22枚のデッサンも含まれるのだが、星座を描く作品もあれば、ガス燈や天の川を交えた作品もある。

 バルビゾン派の画家たちは、ゴッホに自然をまったく脚色せずに見つめるように教えた。ゴッホの初期の絵は、ドービニーやコローの森からインスピレーションを得ている。1890年までゴッホがバルビゾン派の影響下にあったことは、ほこりっぽい夕暮れの情景を描いた三つの作品が証言している通りである。ついで、若きフィンセントに衝撃を与えた『晩鐘』や重厚な光に満たされた風景の作者ミレーがいる。

 そのことが理解できるのは、アメリカのイェール大学から貸与されたミレーの正当に評価されていない傑作『星空(Nuit étoilée)』をこの展示会に発見するときである。一つ一つの星が、そのオーラからあふれんばかりに見えるのである。

 しかし、まもなく、ヴァン・ゴッホは、浮世絵の異質なパースペクティヴから糧を得て、もっと力強い自分自身のリズムを発見する。1885年、彼は、自分の初期の傑作と評価するものを完成する。『ジャガイモを食べる人々』である。レンブラントからインスピレーションを得た、粗野で暗いこの絵は農民に対するオマージュである。ゴッホは自分を農民の代弁者であると見なしていたのである。



 激しい戦い


 この農民の姿は夕暮れを描いた多くの絵に再現されている。種まく人は、自然とその四季の永遠のサイクルに属しているからである。太陽はまもなく沈み、そして再生するだろう。この誤ることのない動きが繰り返される。画家は、それを、日没のなかの星と傾いた一本の木によって縁どるのである。

 やはりここでも、ミレーが手本だったようだ。しかし、ミレーの絵は非常にくぐもっていて、光さえも重々しく見えてしまうことに驚くほど内にこもっているため、ヴァン・ゴッホは別の道を模索する。太陽と月が遭遇する『プロヴァンスの田舎道(Route de campagne en Provence)』のたそがれ時の鈍い光でさえ、ミレーとは趣を異にしている。糸杉は、自然の諸力が織りなすワルツを真っ二つに分割してしまたっため、石の道も、荷車も、風のそよぐ小麦もすべてがらせん状に回転し始めたかのようである。

 おなじような激しい戦いから生まれたように見えるのが『聖パウロ病院の庭(Le Jardin de Saint-Paul )』である。モーヴ-オレンジの太陽がいっぱいの空に、木々が身をよじっている。遠くで、山々が闇に没しているが、世界はまだ闇と戦っているように見える。

 1890年アルルで、ゴッホは、夜、意を決して、イーゼルを取り出した。星々のほの暗い明るさを自分の目で見て描こうとしたのだ。そうしたことは一度も試みたことがなかった。こうして、暗い光から生まれたのが、オルセー美術館所蔵の『ローヌ河上の星ふる夜 (La Nuit étoilée sur le Rhône)』と、ニューヨーク近代美術館所蔵の『星ふる空(La Nuit étoilée)』である。この二つの作品が同じ展示会で顔を合わせることは、ちょっとした事件なのである。

 前者の絵はどちらかといえば静態的で、びくともしない確信をそなえた夜であるように見える。星々でさえも、川面に映る影によって、そこに自らを刻印しようとしているかのように見える。力強く自律的なリズムによって抑制されたタッチが絵画に精彩を与えているのである。

 ニューヨークの『星ふる夜』に関していえば、それが示しているのは、その静かな直線と縞模様をキャンバスに加えることによって、自らを構成しようと試みている人間たちの世界なのである。しかし、空が勝利を収めるとき、勝ったのは人間が抗うことができない一つの力なのである。一つの巨大な流れがやって来て区々とした細部をきれいに吸い込み、星々がもっときれいに輝けるようにと星々を清め、糸杉を天上にまで引き上げる。夜は、すべてを解放してくれる大いなる息づかいであり、宇宙の深呼吸なのである」。


 ミレー:星空(Nuit étoilée)
millet02xga.jpg

 ゴッホ:プロヴァンスの田舎道(Route de campagne en Provence)
KM 108.488.jpg

 聖パウロ病院の庭(Le Jardin de Saint-Paul )
garten_des_hospitals_saint_paul.jpg

 ローヌ河上の星ふる夜 (La Nuit étoilée sur le Rhône)
van_gogh_nuit_etoile_rhone_l.jpg

 星ふる空(La Nuit étoilée)
images.jpg
 








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kz

ミレーの星空が見れて、本当によかったです。
ありがとうございました。
by kz (2009-05-21 11:15) 

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「ゴッホと夜の色彩」展:MikSの浅横日記:So-net blog
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