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二天門やぶ二題 [雑感]

 昼飯は二天門やぶで済ます。自宅から一番近い蕎麦屋で、典型的な町の蕎麦屋である。特にグルメサイトで紹介するような店ではないが、町の蕎麦屋としてはしっかりした蕎麦を出していると思う。浅草寺を見物して二天門から帰る人を待ち構えているような立地も手伝って、繁盛しているようだ。のりを無造作に散らしたざるや濃い味の丼物は洗練や粋とは無縁だが、昔からある庶民の食べ物を虚飾なく伝えている。少なくとも、「ほそ川」なんかとは比べ物にならないほど良心がこもった食べ物を供す店である。

 「藪」の名前につられるのだろうか、わざわざ遠方から足を運んですっかり落胆してしまい、「すべてが凡庸である」などと怒気のこもった感想をグルメサイトにアップする御仁がいたりして、苦笑してしまうのだが、店内の奥に「長寿会」の額が飾られてあるから、たぶんこの店は長寿庵系で藪とは関係がないと思われる。店の系列とか屋号はしばしば非常に入り組んでいて、たとえば、浅草だけで「今半」という名前ですき焼を供する店が三系列あるのがいい例だが、名前だけ見て混同している人はさぞ多いことだろう。


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 さて、店を出てふと看板を見ると、「蕎麦処 やぶ」の「ぶ」の字が「婦」に点々となっていることに気づいたが、「あれ、並木藪もこうだったかな?」という変な疑問が湧き出てきた。こうした変体仮名については、これまで関心というか、そもそも知識もなかった。ずっと、前を通るたびに「志好や」と読んでいた店が、実は、「しぶや」であることが判明して衝撃を受け、それ以降ちょっとは知識をつけようと思い立った、という出来事があったための探究心である。そこで、買い物ついでに、並木藪まで歩くことにした。

 途中にある蕎麦屋の、非常に古典的な看板。しかしこれは「き楚者」ではないか? それとも、通例どおり「幾楚者」なのだろうか。

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 上にあげた、ずっと「志好や」と読んでいた看板。改めて見ると、玄関に「渋谷○○」という表札がかかっていたのね。この店、入ったことはないが、いい所らしい。

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 さて、5分とかからず並木藪に到着。正解は、「や婦(点々)そ波(点々)」か? 「変体仮名を覚えよう」というサイト(http://www.toride.com/~yuga/moji/kana.html)を参考にしてここまで書いてきたのだが、波の字で「は」を表すことは珍しいのだろうか、そこには載っていない。なぜ通例どうり「者」ではないのか? それとも、これは「波」ではなく「者」なのか? この疑問はそのままにしておこう。 


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