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原発賛成にシフトする環境活動家 [海外メディア記事]

 経済危機の報道に押されて、環境問題はすっかり影が薄くなった昨今ではありますが、少しずつ情勢は変化しているようです。前世紀の70年代から80年代にかけて反原発の運動は津波のように全世界に広まりましたが、それは、スリーマイルやチェルノブイリの惨事があったためであり、それはそれで正当な運動であったと私は思いますが、やはりそれから20年以上経過したいま、地球温暖化をどうするかという問題に対処しようとするとき、地球環境に誰よりも取り組んでいる人々でさえも、やはり原子力というオプションは避けられないと判断し始める時期に差し掛かっているようです。『インディペンデント』紙の記事を訳しました。
原文は以下のサイトで読むことが出来ます。
http://www.independent.co.uk/environment/green-living/nuclear-power-yes-please-1629327.html







 「かつて原発に反対していた人々、その中にはグリーンピースの元リーダーも含まれるのだが、彼らは『インディペンデント』紙に対して、二酸化炭素の排出量を抑制する緊急の必要性のために、自分たちは原子力についての見解を変えたと語った。
 
 彼らの一致した意見では、原子力発電所の建設は今や避けられないことであり、時間のかかる公聴会を開いたり法的な異議申し立てをすることによってそのプロセスを遅らせたりするならば、2050年までに二酸化炭素の排出量を80%削減するというイギリス政府の公約を著しく阻害することになるだろう、というのである。

 この180度の方針転換が表明されたのは、イギリス政府が次世代の原子力発電所の建設に対して政府自らが課した一時的禁止措置を解除し、原発が2025年までに建設されることになる戦略的に重要な場所を選定する上で民間の協力を積極的に求めている最中のことであった。

 この意見表明が重要なのは、年長の環境活動家たちがかつての見解を捨てて、初めて原発を公的に支持したからである。

 このことはイギリス政府にとっても歓迎すべき追い風となるだろう。政府は新世代の原子力発電所については計画段階から激しい抗議にあうだろうと予測していたからである。

 いま原発寄りの政治活動をしている四人の主導的な環境活動家とは、グリーンピースの元所長ステファン・ティンデール、イギリス環境局の局長クリス・スミス・オブ・フィンズベリ卿、王立協会年次科学報告書の著者マーク・ライナス、緑の党の活動家で、有望な議員候補のクリス・グッドールの4氏である。
 
 ティンデール氏は、2005年に引退するまでの4年間グリーンピースを運営していたが、その環境活動家としての経歴を通してずっと、熱烈に反-原子力の立場を取ってきた。「私の立場は、原子力は間違っているというものでしたが、その理由としては汚染と核廃棄物があげられますが、しかし主な理由は核兵器の拡散の危険があったからです」とティンデール氏は言った。

 「私の心変わりは急に起きたものではなく、ここ4年で徐々に生じたものです。しかし、この問題でとても真剣になる必要があると私が考えるようになった決定的なきっかけは、シベリアでの永久凍土層が広範囲にわたって溶けだし、メタンを放出していて、それが世界にとってとても深刻な問題になっているということが報じられたときでした」と彼はのべた。

 「宗教的な改心のようなものでした。反-原発であることは、長い間、環境保護活動家であることのなくてはならない部分でしたが、今は私がこのことについて多くの活動家に向かって話しかけていますから、原発は理想的ではないが気候変動よりはましであるというこの見解は、実際かなり広まっていますよ」と彼はつけ加えた。

 
 4人のうち、10年前に原発に賛成だった人は1人もいなかったが、従来型の発電所で石油、天然ガス、石炭を燃やした結果、いかに深刻な気象変動が生じたかについての最近の科学的研究の成果が、彼らの見解を変えてしまったのである。

 「私に心変わりを主に引き起こした問題は、二酸化炭素の放出量削減が絶対に必要であるということです。15年前、気候変動についての私たちの知識は今ほどではありませんでした。そういうことが起こりうることは知っていましたが、どれくらい速く起こるかは理解していませんでした」と述べるのはスミス卿であるが、彼は自分自身を原発については長年懐疑的であったと述べた。

 「実際に起こったことは、私たちが気候変動の問題の深刻な本性や二酸化炭素排出量を減らすという根本的課題、これから2~30年の間に発電の脱炭素処理をする必要性に気がついた、ということです」と彼は言う。
 
 風や波や太陽光のような再生可能なエネルギー源は、地球温暖化に対する戦いにおいてまだ必要なものではあるが、低炭素型の発電方法を得ることは、原子力なしでは格段に難しくなってしまう、とスミス卿は言う。

 
 マーク・ライナスは、自分の心変わりも徐々に起こったことであり、化石燃料の燃焼による発電から生み出される二酸化炭素の増大する排出量に対処するために具体的なことをしたいという気持ちから生じたものであると述べた。「私は、この問題については、長年、あいまいな態度をとってきました。突然の改心というものではなく、こうして告白するのにも長い時間が必要でした。これは、環境活動家にとっては、親に向かって自分は同性愛者だと認めることに似ています。拒絶されることは怖いですからね」とライナス氏は言う。

 「私は、環境活動家としての経歴のほとんどの間、標準的と言っていいほどの反-原発の立場をとっていました。原発は汚く、危険で不必要だという広くいきわたっている考え方は正しいと、私は確かに思っていました」。

 「私の背中を最初に押したものは、100%再生可能な経済にいたる道のりがいかに長く困難であるかということを理解し、そして今後10年か20年で地球温暖化に対処することに本当に真剣になるのであれば、原子力発電所の新たな建設を考える必要が確かにあるということを理解したことでした」。
 
 イギリス国内では新たな原発を建設することに対して長い間禁止措置がとられてきたのだが、それは、主に、1970年代から1980年代に環境活動家が展開した激しい反対運動のおかげであった。しかしこの運動がもたらしたのは利益よりも害のほうが大きかった、とライナス氏は述べた。

 「あの運動は、振り返ってみると、今地球の気候がその代償を支払っている大きな過ちと見なされるようになるでしょう。一例をあげると、環境活動家はオーストリアの原発プラントの稼動を停止させましたが、これは巨大なお金の無駄であったし、その代わりにオーストリアは二基の石炭によるプラントを建設したのです」と彼は述べた。

 以上の4氏は、以前科学面で政府のチーフ・アドバイザーを勤め、今はオックスフォードのスミス・センターの所長をしているサー・デイヴィッド・キングの仲間となるのであろう。デイヴィッド・キングも、気候問題の規模に関するデータを提供されるまでは原子力に懐疑的であったのである」。








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